「デブ君の漂流 」fatty and mabel adrift 1916年 | 活動弁士は七変化

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【最高に輝いていた時代🌈✨】


第3回カツベン映画祭にて公演する「デブ君の漂流 」fatty and mabel adrift は、今回上演される映画の中で最も古い1916年(大正5年)作品です。伝統ある新宿武蔵野館で上映されたことのある作品を選ぼうと思っていたのに、武蔵野館が開館されたのは1920年(大正9年)で、さらに歴史を遡る事になります。
主演のロスコー•アーバックルやW主演と言える共演のメイベル•ノーマンドが、一番輝いていた時代に撮影されています。
「喜劇映画を発明した」とも称されるプロデューサーのマックセネットに見出され、1913年からメイベルとコンビを組んで「パイ投げ」などの後世が繰り返し使う事になるギャグをいち早く流行らせ、日本における「デブ」の名称を生み出す事になったのも、ロスコー•アーバックルその人だとのこと。

本作品はかの淀川長治氏が、
「初めてひとりで観た映画」
としてあちこちのエッセイに登場してます。家族と一緒に3本立ての映画を週に3回は観ていた小学生時代です。当時はチャップリンよりもお気に入りだった、大好きなアーバックル。しかしながら、自由奔放なデブくんのギャグとしては、本作品はおとなしめ?!笑😆
牧歌的なラブコメというか、朝焼けの美しさや、彼が彼女に対する愛情の深さや、ひたすら犬のリュークの毛艶の良さ(笑)と活躍にほのぼのしてしまう作りです😘
アーバックルの姉の息子である、
アル•セント•ジョンも、恋敵役で活躍してます♪

頂いた時間で何をやろうか?!悩んで選んだ作品です。朝10時から観る映画に相応しいと確信してます😘

ちょっと古い映画に詳しい人なら誰もが知る、ロスコー•アーバックルの人生を狂わす殺人事件が勃発して巻き込まれたのは1921年の事。その頃同じくしてメイベルも、別の殺人事件犯人の嫌疑をかけられて闇の中へ。二人とも殺人事件自体は全くの冤罪である事はのちに証明されるのですが、てのひらを返されるがごとく国民からのバッシングに遭い、自力ではどうにもならぬ所へ追い詰められるのです。
サイレント時代のトップスターであった二人は、二度とあの輝いていた時代へと戻る事はなかったのであります…

夢の都であると同時に魔窟でもあるハリウッドの回転は目まぐるしく、人々は新たなきらめきを持つ数多のスターへとその好奇心の矛先を向けいつしか彼らは過去の人となり、メイベルは37歳で結核で夭折。アーバックルは46歳で心筋梗塞にて無念の死を遂げます。
(やっとカムバックの階段を上がりかけたのに‼️)アーバックルの出演した映画のフィルムはそのバッシングが火種となり、殆どが焼き払われました。今残された貴重な映像を、皆様と共に楽しみたいと思います☺️🌈✨

⭐️第3回カツベン映画祭は、
新宿東口映画祭の中のイベントとして開催されます。
6月2日金曜に朝から晩まで
8人の弁士と8人の楽士で
8本の映画が公演されます✨
(プログラムは7つ)

https://filmfest.musashino-k.co.jp/

⭐️縁寿の出演は、
6月2日金曜10時からの
Aプログラムで、
弁士 植杉賢寿さん
楽士 坂本真理さん
(シンセサイザー即興演奏)による
主演 片岡千恵蔵
監督 伊丹万作
「国士無双」1930年(22分)と
カップリングです❤️
弁士 縁寿
楽士 神﨑えりさん
(電子ピアノ即興演奏)
「デブくんの漂流」(27分)
https://shinjuku.musashino-k.jp/movies/31983/

⭐️チケット🎫ご購入はこちらから☟

https://www1.musashino-ticket.jp/shinjuku/schedule/indexPre.php?fbclid=IwAR3TOD8UYQNHoc7PliXIbbhFP8krAFf-EJb_KbwJoWM2shiLtLBuo2nb8wY#schdule
⭐️
ロスコー•アーバックルについてや「デブくんの漂流」についてのトリビアがサクッと読める、喜劇映画研究会代表•新野敏也さんのアテネ•フランセでの講演聞き書きは、こちらからどうぞ!
http://www.kigeki-eikenn.com/2001/ab_kouen001.html

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