あなたのネットでしか知らない、会ったことのない「恋人」(男でも女でも)から荷物を受け取ってほしいと頼まれます。そして、Diplomat(外交官)だという人物とコンタクトをとるように指示されたり、あるいはその外交官を名乗る人物のほうからコンタクト取ってきたりします。

 

 

 

ここで、メアドが 「@diplomats.com」になっていると…

 

 

 

一見して本物の「外交官」(Diplomat)なんだなと思って安心…してしまいますか??

 

さて、このDiplomat.comというドメイン名のつくメアドは

誰でも作れるフリーメール

なのです。それから偽軍人が使う「@usa.com」も軍のメアドではありません。いずれも「mail.com」で簡単に取れるメアドなのです。

 

 

 

なんていわれただけじゃ信じられないでしょう? あなたのお相手が「緊迫した状態」だったら、或いは失礼ですけれど洗脳されて頭が空っぽになってドキドキ恋のお花が咲いてドキドキ心にお星さまが瞬いていたらドキドキ、diplomats.comは本当に外交官のメアド、usa.comは米軍のメアドだって信じてしまうかもしれないですね。

 

 

ではここで、diplomats.comを使って検証してみましょう。

 

1) Email Dossierを使ってメアドをチェックする。

Diplomats.comとなっているメアドで「外交官」のメアドを調べてみましょう。

Email Dossierで調べてみると

Validation results

confidence rating: 3 - SMTP 
The email address passed this level of validation 
without an error. However, it is not guaranteed to be 
a good address. more info
canonical address: <algreen.m@diplomats.com>
MX records

preference exchange IP address (if included)
10 mx01.mail.com  
10 mx00.mail.com  

SMTP session

[Resolving mx01.mail.com...]
[Contacting mx01.mail.com [74.208.5.22]...]
[Connected]
220 mail.com (mxgmxus007) Nemesis ESMTP Service ready
EHLO mx1.validemail.com
250-mail.com Hello mx1.validemail.com [208.101.20.91]
250-SIZE 157286400
250 STARTTLS
MAIL FROM:<>
250 Requested mail action okay, completed
RCPT TO:<algreen.m@diplomats.com>
250 OK
RSET
250 OK
QUIT
221 mail.com Service closing transmission channel
[Connection closed]

 

diplomats.comはmail.comのメアドの一つなのです!

 

ってこんなわけのわからない文字の羅列を見せられてもまだ「外交官」が本物かもしれないと思いますか? じゃあ実際にmail.comを見てみることです。

 

mail.comの画面右上のSign Upをクリックすると、新しいメアドを作る画面が出てくるのです。

Desired Email Addressのプルダウンメニューを見てゆくと、そこにはいろいろな設定可能なメールアドレスのドメイン名が出てきます。diplomats.comはもちろん、usa.com、photographer.com、journalist.com, doctor.com, dr.comなどの職業名を付けたドメイン名がたくさんリストされています。そしてmail.comはフリーメールです。これらのメアド、本当に簡単に作れてしまうんですよ。

 

こんなフリーメールを「オフィシャルな外交官や軍人のメアドです」なんて笑っちゃいますよね。そう、diplomats.comのメアドを使った外交官は明らかに偽物、詐欺師が作り上げたものです。

 

もちろん、本物の軍人も外交官もエンジニアも、個人で使うのにフリーメールは使いますよ。でも、フリーメールを「公式メール」と言ってる時点で、もう「嘘」丸見えじゃないですか? 違いますか? 

 

ヒラリー・クリントンの敗因はもちろん私用メールのことだけではないでしょう。しかしながら、私用メールを公用に使ったことはかなり叩かれたわけです。これは社会常識ですよね。仕事の話は仕事メールを使う。

 

つまり外交官が「クライアント」である戦地の軍人やらジャーナリストやら医師やらの大事な大事なお荷物を彼らの愛するカモさんに運ぶのに、個人メールなど使いますか? diplomats.comはフリーメールです。だから公式メアドじゃないんです。個人メールでどこかの国や国連の外交官としての職務を行なうってあり得ないでしょう? 爆弾

 

そう、Diplomats.comのメアドはMail.comで簡単に作れるフリーメールなのです! 外交官の公式のお仕事メアドだということは絶対にありえません。