この番組は
 
・1+1の答えって100年前でも一緒ってすごいんでは?!
・2円の重みは違うけどな!
 
の提供でお送り致します。

前回の記事が、想像以上に多くの人へ関心を持って頂けた事、大変嬉しく思います。
さて今回は、
 
・セルフ・クラフト・ワールドの時間
・歴史と爆発
 
というテーマを軸にお送り致します。
アイドレスのシステム的な見方という性質から、先の記事をある程度前提に書かせて頂きます。

(文章がどうしても冗長になってしまいがちなもので…)
 
なるべくこの記事から読み始めて頂く方にも読める文章となるよう努めさせて頂きますので、
よろしくご了承の程を頂けましたら幸いに存じます。

さて。
 
アイドレスで現在幾つかの“設問”というものが取り沙汰されました。
現在進行しているものをシステム構造として簡単にまとめると、
 
・セルフ・クラフト・ワールドによるシミュレート
→(無数の)アイドレス
→→その一つとしての設問(アイドレス)←解決する回答(アイドレス)
 
…というように、セルフ・クラフト・ワールドによるシミュレートを背景としてアイドレスをやり取りしている、
という構成であると考えられます。
 
今回はこの設問…セルフ・クラフト・ワールドから生成、提案されるイベントアイドレスを考えてみます。
 
セルフ・クラフト・ワールドは原則として“公休”という形で全体停止しない限り、連続的なシミュレートを行っているものと考えられます。
 
これは、セルフ・クラフト・ワールドが世界シミュレート…即ちなるべく現実を正確に再現する目的によって稼働しているものであり、
そのシミュレートは、設問(アイドレス)と提出アイドレスという形にも表れているように、
あるアイドレスによって引き起こされる現象が別のアイドレスから影響を受け…という原因と結果…因果の集積を無数に積み重ねる事で、
世界の容貌を描き出そうとしているものと考えられます。
 
ここでこのシミュレート形式に一つ問題が生じます。

コンピュータで行うシミュレート…つまり電気的な演算は、わざと計算を遅らせたりする処理をしない限りコンピュータが行える最速で解を出します。
(電卓でわざわざ1秒掛けて1つの答えを出す、という事は出来ません。それは機能として電卓が持っていないからです)
 
これが意味するのは、セルフ・クラフト・ワールドのシミュレートにおいて、
“的を狙って石を投げる”と“数年を要する設問の回答と結果”は、扱うデータの数量差こそあれ、
“どちらも同じアイドレスデータのやり取り”という処理…RD1換算の計算処理を経て行われるという事であり、そこに大きな時間差は発生しないという事です。
 
つまり、セルフ・クラフト・ワールドの基本設計はアイドレス間データのやり取りによる因果を無限に積み重ねる事を目的としたものであり、
我々の概念で言う“時間”は必要とされて居らず、現状、我々が提出した回答から描き出される描写等に付記される時間の表現は、
いずれにしても“システム内システム”とでも言う形で組み込まれた追加仕様であると考えられます。
(シミュレーター内に時間を定義する物をアイドレスとして存在させる、等)
 
アイドレスSystem4での例としては、
出された設問に対して解決が(原則的には)“提出順で解決される”
(設問が出された順=問題が発生した順ではない)
提出タイミングを担保するものとして"ツイッターのタイムスタンプ”が用いられる
(システム内に時間が設定されているならば、それを適用する方がシステム的な処理として正確と言える)
…等のケースに、その片鱗が見えたものと考えられます。
 
ややこしい話と思われるかもしれませんが、実の所これも我々の知る現実において、時間というものが余りに普遍的と思われているからに過ぎないとも言えます。

と言うのも、人類が現在コンピュータ等によって実現している“正確な時間”という物は、
光速の絶対性という“相当に揺らぎにくい基準”を見出し、それを国際会議等を経て“地球上の人類はこれを共用しよう”と決めた事でようやく手にしたものに過ぎず、
それとて“正確な時計”や“それを参照出来るもの”が無いと、人間は知る事すら覚束無い程度に存在が不確かなものと言えるのです。
 
(もちろん現代の社会生活で時間をいい加減に扱って良い、という意味ではありませんよ!)
 
ならばそれ以前はどうだったかと言われれば、古くは日時計や月齢、星の巡りといった大きく変動し難い天体の動向を利用したり、
決められた容れ物から決められた作法で組まれた水が流れ出す一定の時間を計ったり、一定の速度(に見える)で溶ける蝋燭や香を燃やす速度で図る等、
“その時代を生きる人間の観察と創意工夫”を介在させる事で計り続けて来たとされています。
 
“何かをした(しなかった)から、こういう結果になる”という因果程、時間は簡単に見出す事が出来ないという部分に関しても、
セルフ・クラフト・ワールドは“正確なシミュレート”を行っているとも言えるかもしれません。
 
以上から“セルフ・クラフト・ワールドのシステムに我々の現実における時間感覚を理解してもらう事は、システムの目的上都合をつけ難い”という部分を言いたかったとご理解頂ければと思います。
 
この観点を踏まえる事で考えられる問題が“時間感覚のズレから来る爆発”となります。
 
極端な例を挙げると、前述した“的を狙って石を投げる”と“数年掛かる大きな問題”の時間感覚が逆転した場合、
数年掛かって石を投げたのでは的を逸れるとんでもない行為となってしまいかねず、
数年掛かって穏便に済ませるべき問題を一瞬で解決するにはとんでもない暴力的行動となってしまう事もある…という、
“そんなつもりじゃなかった”という言葉が思わず口をついて出てしまう状況になってしまいます。
 
これは“どのような手順や、時間のかけ方をするのか”という事についてアイドレスに記す事が、
爆発の一つ…セルフ・クラフト・ワールドとの意思疎通の失敗ケース…を避ける、一つの目安となるのではないかと提案する意見です。
 
そして、この発展形となるのが、更に大きな時間的視点を検討する、という点です。
現状、セルフ・クラフト・ワールドはプレイヤー視点の48時間で6年が経過する時間差とされています。

1ヶ月で100年が経過してしまうこの時差において、アイドレス…身の回りの物や人が、数年、数十年でどう変わっていくか、それら“未来の姿”への思いも含めて考える事で、
爆発…歴史的な変化による軋轢や疲労の蓄積による問題の表面化を防ぐ事もまた、出来るのではないかと考えられます。
 
但し、これは無闇に傷つかない事や、変化しない事を推奨するのではありません。
経年劣化や周囲の発展に伴う修理、交換、或いは時代の要請に伴う世代交代を受け容れられる図式を定め、
或いは知恵として、技術として“その世界に居る者自身が願うならば”受け継がれていく事も可能とする、
そんな構造が求められているのではないかと、思いを馳せる次第です。

貴方は何を、伝えますか?
 
 
(取りあえずの終わり)