
彼女は彼が最も愛した男だった
戦士の彼女:
すでに10年も前の映画になってしまったのですね(驚)
テレビ公開されてすぐに観た作品で、大昔に別Blogの方で書いたのですが、こちらでも再録させて頂きます。
この頃はすでに小説ブルードルフィンの英語版の初稿は書き超えていました。
すでにトランスジェンディングに関してかなりの勉強をしていたので、この映画で描かれている内容は凄いと思いました。
いま再び見ても同じように震撼すると思います。
プロット概要:
Showtimeのオリジナル・テレビ映画「SOLDIER'S GIRL」は、21歳の若い兵士バリー・ウィンチェルが、ナイトクラブのトランスジェンダーの歌姫、カルペーニアとの情事のために、軍兵舎の中で殴り殺されるという悲痛な実話を元に描かれています。
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▲こちらがご本人さま。彼女は後にテレビのリアリティーショーにも出演してます。
バリーは同僚の歩兵連隊と共に街へ夜遊びに出かけ、ナイトクラブの歌姫カルペーニアと出会って親しくなります。

バリーは彼女が性転換手術前のトランスジェンダーであることを知って困惑しながらも、彼女との交際を止めることが出来ずに、二人はそれぞれの心の難関をくぐり抜けて恋へ落ちて行きます。
しかし二人の関係が開花してバリーの外出が多くなると、精神的に不安定なバリーのルームメート、ジャスを嫉妬から激怒させ始めました。
そしてジャスは軍舎に 移って来たばかりの同性愛を嫌悪する未成年の軍人カルバンを酔わせてそそのかし、ベッドで寝ているバリーを野球のバットで殺害するように囁きます。

「SOLDIER'S GIRL」は、性の境界を越えて昇華する、甘く優しい愛のドラマでもあると同時に、軍隊生活の中に浸透する体系化された男らしさと、同性愛嫌悪に対する容赦ない姿を告発する力強い物語になっています。
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実際に起こった事件を元に制作されていますから内容的に凄かったです。
トランスジェンダーと兵隊さんの恋愛の話しを通じて描かれているのは、自己受容を巡る感情の変遷の度合いです。
〝真の自分を受け入れる〟ということが、人間としての成熟度に対して、いかに大きな違いを生み出すかを描いています。
元軍人の男は退役して女性になることを決めた。
服役中の若い男の軍人は、元男性のトランスジェンダーに惹かれることに戸惑いながら恋に落ち、本当の自分の心の声を聴く。
自分が男に惹かれることを受け入れられないルームメートは、自分に振り向かない男を殺すように計画する。
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自分自身の本当の姿をありのままに認めることが出来るか。
更に相手の存在を同じように認めることが出来るか。
この映画の基本になっている自己受容のモチーフは重なるように同性同士の衝突へと発展し、同性間の性差別から来る暴力の姿を浮き彫りにします。

男が同性を虐待して暴力を振るう、ねじ曲がっているヒロイズムとマッチョな幻想の哀れで悲惨な姿。
この映画の中には様々な男の姿が描かれています。
その中で男として最も尊敬出来るのは、薄っぺらい「男である事」を卒業してしまった元海軍の男、カルペーニアです。
彼から彼女へ変換し、性別を超えた究極のヒロイズムを体現させています。
男という生き物をやっている人、そして男と言う動物に関わっている全ての性別の方にお勧めします。

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