先日、通院している病院で開催された市民公開講座に行ってきました。
テーマは、「がん予防のための食事」でした。
今回の講座では、がんにおける食事療法が確立されていない中で、「予防」という観点からは結構研究がされているんだなと思いました。
講座の中で、個人的に重要だと思った部分を下記に挙げてみます。
・ハーバード大学の調査では、アメリカ人のがんの原因は30%が喫煙、30%が食事とされている。
・アメリカ国立がん研究所のデザイナーフーズプログラムでは、がん予防に効果が高いといわれる食品(にんにく、キャベツ、大豆、しょうが、にんじん、セロリなど)を頂点としてピラミッド型で示されている。
・厚生労働科学第3次対がん10ヶ年総合戦略研究事業「生活習慣改善によるがん予防の開発と評価に関する研究」研究班作成資料では、①塩蔵食品、食塩の摂取は最小限にする、②野菜、果物不足にならない、③加工肉、赤肉(牛、豚、羊など)は摂りすぎない、④飲食物を熱い状態で摂らない、ことが示されている。
・腸内環境を整えることは、大腸がんの予防の他、コレステロール低下作用やメタボ予防、免疫の刺激、自立神経を整えることにつながる。
講座の最後では、これらをまとめたがん予防の食事について下記のようにまとめられていました。
・塩分はなるべく控える
・肉類:魚=1:2
・果物1日1回(50g程度)
・野菜1日350g以上
・大豆製品:卵=2:1
・低脂肪ヨーグルト+オリゴ糖
・マルチビタミン&ミネラルを少量
(摂りすぎはよくない)
このように見ると、以前からこのブログでも紹介している済陽式食事療法の内容に近いように思いました。がん予防とはいえ、この内容はがん患者さんにとっても有益な情報ではないかと思います。
食事療法までなかなかできないとか、食事は好きなものを食べたいという方も多いと思いますが、このような内容からはじめてみられるというのもいいんじゃないかなと思いました。
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