シスプラチンとカルボプラチンの違い | 34歳で肺がんステージ4 骨転移&癌性髄膜炎でも諦めないblueのブログ パパガノコシタイモノ

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肺がんの化学療法として標準的な抗がん剤は、1990年以降に承認された第3世代の抗がん剤であるアリムタと、殺細胞性の強いプラチナ製剤であるシスプラチン、またはカルボプラチンの組み合わせです。

EGFR遺伝子変異が陽性の場合は、上記よりもイレッサやタルセバという選択肢もありますが、耐性ができると、いずれアリムタやシスプラチンを使う時がやってきます。

そこで、シスプラチンとカルボプラチンの違いをよく知っておくと、自分にとってどちらの抗がん剤がよいのか、判断しやすくなります。

病院によっては医師主導で決められ、患者サイドは片方の存在を知らずに治療を受けているというケースもあるかもしれません。

肺がん診療ガイドラインでは、高齢で身体が不自由だったりする場合にカルボプラチンを使うという感じになっているからです。そうでない場合は、シスプラチンが推奨されます。しかし、患者サイドが希望すれば、カルボプラチンも受けられると思います。

簡単にこの2剤の違いを説明すると、シスプラチンは抗腫瘍効果が高いが、副作用がきつい、カルボプラチンは、シスプラチンと比べると抗腫瘍効果は劣るが、副作用は軽い、ということです。また、点滴時間もカルボプラチンはシスプラチンの半分くらいの時間で終わります。シスプラチンが大体8時間くらいですから、4時間くらいだと思います。

色々な本やネットを見ると、カルボプラチンはシスプラチンより抗腫瘍効果がやや劣るが同等、という表現が見られます。

元々カルボプラチンは、シスプラチンの副作用を軽減するために作られた抗がん剤で、そこそこの抗腫瘍効果は持っています。

では、やや劣る、とか、同等って、いったいどれくらいの差があるのか。

私の通院している病院のがん相談支援室の看護師さんに一度聞いたことがあります。

延命という観点から見ると、約1ヶ月長いか短いかの違い、だそうです。

これは、おそらく何かの臨床試験の結果から引用しているのだと思います。

つまり、シスプラチンを使えば、カルボプラチンより約1ヶ月長い効果が得られる、反対に、カルボプラチンはシスプラチンと1ヶ月しか変わらない、ということになります。

これを同等ととるか、明らかにシスプラチンが効果があるととるか、これは本当に治療を受ける本人次第です。

例えば、自営業で仕事が休めないが、治療はしなければならない場合などは、QOLを考えるとカルボプラチンの方がいいかもしれません。

そうでなくても、1ヶ月くらいの差なら副作用が軽い方がいい、という人もおられると思います。

私も実際、相当悩みました。

私の場合は、悩んでいる間の検査で癌性髄膜炎、多発脳転移が発覚したので、少しでも延命したい、そういう気持ちになり、シスプラチンに決めました。

もし脳転移がなかったら、カルボプラチンを希望していたかもしれません。

しかし、結果的にシスプラチンがかなり効果してくれたので、副作用はありながらも、シスプラチンを選んでよかったなと思いました。

ただ、個人差というか、人によって合うか合わないか、ということがあることは知っておいていただきたいと思います。

それと、まずどちらかでスタートして、途中で変えるというのも可能と思います。

これから化学療法を受けられる方のご参考になればと思います。