入院間近
記憶消失のカウントダウンが始まってる

入院は両親がさせない
入院前に何度も病院を変えてきた

他人から比べたら軽い症状

記憶がなくなれば
嬉しかったことも
悲しいことも
何もかも
なかったことになる
それだけ


いつか見た
記憶をなくした母親と
きっと同じになるだろう

努力しても運命には逆らえなかった

今日も同じ

同じがなくなるとき
すべてが終わる
この症状出た時から見えていた現実



病気を認めたら何もかも負ける

人じゃない
人にはなれなかった
元から人ではない

要らないの
必要とされないのも
前から知ってる

才能がほしかった
なりたかった
努力しても成功しなきゃ
努力なんてなんの意味も持たない

普通になれなきゃ要らないもの

粉々に砕かれてしまいたい

愛されてないんじゃ
必要とされてなきゃ
生きてる気も起きない

生きているのだろうか
もう死んでるんじゃないか

ずっと限界を越えてる
普通を目指すなら越えていかないと
一生届かない
限界とかないんじゃないか

届かないんじゃ
伝わらないんじゃ
終わりにしなきゃいけないのかな


余命とか聞きたくない
知ってること
繰り返されても
運命を変えられない


普通が遠い
遠くて
遠くて
どうしても届かない

光なんて小さい頃から見えない
何も見えない

悪魔と契約した日から
全部捨てた
捨てて奪って利用して
ぐちゃぐちゃにした


正しく生きると損をする


夢の中で見る人
あの人誰なんだろう
あの私は誰なんだろう

あの人には
余命が終わったら会えるはず


愛してた
愛されなかった
裏切られた

簡単に裏切る

信じることも忘れてしまった

一人になる

可哀想じゃない

可哀想なのは
どこにも表現すら与えられない人
知らず知らずのうちに忘れられる人

努力してないのに
何もできないなんて嘆いて
可愛そうでしょとか
言われても困る
運命を変える努力しないで
諦めるの
私は出来なかったよ

やれることはやってきた

受け入れられなかった
いらないの
選ばれなきゃ
要らないんだよ

将来同じ運命になるとか
勝手に決める人
その人の方が正しかったのかな

普通になる
それが全て
生きることの目標

なにもしないで
泣くだけじゃ生きていけない


生きるのは罪だ

神様なんていない

居るなら誰も死なない

必要とされている人が簡単に死ぬわけない

罪を抱えた人が生きている
償えば余命は縮まる
そんな世界

記憶の片隅にも残らない存在が
なぜ長生きしてる


あの人が望んだからいる

それだけが希望

希望が消えたら

後は何も

初めからナイ

消えるだけ

何人も殺してきたんだ
今度は殺されるだけのこと