14. 子供の言語/社会構造を知らないと日本語は使えない | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
加えて「世の中の仕組みは実はこうなっている」について書きます

■ 社会構造を知らないと日本語は使えない


日本語も上達している息子だが、
語法が正しくない言葉を使うときがある。


例えば、
私を呼ぶ時、
息子は「おいで」と言う。

それは自分が呼ばれる時に「おいで」と言われて学習しているからであり、
英語で私を呼ぶときも、
自分が言われるのと同じく
come on と言って何も間違いないのだから日本語でもそれで正しいと理解して当然だろう。


しかし、日本語では子供は父親には「来て」と言わなければならない。


何故だろうか。



日本人ならすぐに気がつくだろうが、
日本語は立場によって言葉遣いが厳しく規定されているからだ。


日本語を学習するのにもっとも難しいハードルはこの事だろう。
社会構造を知らないと正しい日本語は使えないのである。


以前、日本で国際結婚の家庭の子供達と英語で会話した時、
なんだか日本人の子供と話す時よりずっと大人と話しているような気がした事があった。

先にも書いたが、対等に意見を言ってくるように感じたのだ。


それは、いま思えば言語の所為があるのだと思う。

日本の子供は小さい時はのびのびと大人と話すのに、
小学校の低学年を過ぎると言葉遣いが変わり、

「うん」とか「そうだよ」と元気よく言っていた子供が
「はい」とか「そうです」とか言い始めると

自分を抑えて表現しているような、
言いたい事をそのまま言っていないような印象に変わってしまう。



私は自分の子供に日本語は覚えて欲しいとは思うが、
息子が私に「おいで」と言うのをすぐに矯正したいとは思えず、
「おいで」と言われるままにしている。


【続く】



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この二人は何語で会話しているのか…




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