安藤勝己騎手インタビュー | 競馬ブック 栗東編集便り

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 安藤勝己騎手が引退した。引退記者会見を開くべきとのJRA関係者の勧めに『たかがひとりの騎手が引退するだけ。ファンもそう関心ないでしょう』と述べ、マスコミに自分の手短なコメントをファックスするだけで済ませようとしていたとのこと。なんとも豪気にして、アンカツさんらしいエピソードではある。


 結果として、記者会見場所はJRA栗東事務所内で最大の広さを誇る大会議室となり、当然ながら多くのメディアが取材に駆けつけた。引退式当日の3日の京都競馬場には、最終レースが終わっても帰らずアンカツさんに別れを告げようとするファンが4000人弱。その数の多さとウィナーズサークルを取り巻く熱気が、この騎手の人気の高さを物語っていた。


 『去年のように騎乗馬を絞る形で、あと1年、2年乗り続ける選択肢もあった。でも、自分がイメージする競馬ができなくなり、ファンの期待に応えられなくなった以上、騎手の座に執着せずに引退すべきだと思った』


 “自分の立場だけでなくファンの気持ちをも考える”―このあたりの決断は一流騎手ならこそであり、誇り高き男の生き様を垣間見ることができる。


 『ああ、騎手をやめたんだと実感するのはどんな瞬間?』と声をかけると、『まずは朝飯のとき。これがうまい(笑)。あと、風呂に行っても、サウナに入らなくていいんだと気付いたとき』との返答。若い頃からずっと減量と戦ってきた彼らしい言葉が並んだ。

 まだまだ興味深いコメントが続くのだが、詳細は安藤勝己騎手インタビュー(担当藤村和彦・週刊競馬ブック2月18日発行号掲載)を是非ご覧ください。      (村上和巳)