ビジネスの始まりは名刺交換から・・・




ビジネスは商品やサービスの取引があって成立するわけですが、いきなり取引が成立するわけではありません。多くのビジネスはまずは人と人とがコンタクトをとってお互いの情報を交換することから始まります。特に企業間取引はこのファーストコンタクトから始まり、その後、様々な登場人物が現れコンタクトを重ねて、契約に至るというステップを踏んでいくことになります。そういう意味ではこのファーストコンタクトこそビジネスという物語の始まりだということになります。そしてこのファーストコンタクトはお互いの名刺交換を行うことから始まるのです。日々何気なく行われている、名刺交換こそビジネスの物語の始まりなのです。

社会人になって何十年の歳月を通して全く名刺交換をしないという人はほとんどいないでしょう。どれくらいの量の名刺交換を生涯行うかはもちろん人様々ですが、このビジネスコンタクトの起点となる名刺を社会人生活の生涯を通してDB化している人は本当に稀だと思います。もちろん私自身も社会人となったころ・1970年代・は名刺を管理するソフトウエアーはおろかパソコンなどどいう代物すら存在していませんでした。ローロデックスや名刺ケースにきちんと整理している人もいないことはありませんでしたが、もしその人が生涯名刺を整理しつつけているとしたら膨大なファイルになっておそらく必要な名刺を探すことも出来ないという矛盾した状態になっていると思います。PCが登場し、OCRなどの手段で紙情報を電子化することが出がるに出来るようになったのはこの10年のことです。おそらくこの10年に社会人になった人たちのなかからは生涯の名刺をPCで整理をする人たちが誕生しているのかもしれません。

そもそもこの名刺交換という行為はそもそもどんな意味を持っているのでしょうか?ただ単に個人の名前を名乗りあう手段なのでしょうか?結論から申し上げると名刺交換とは、自分がどのような組織に帰属しどのような役割の仕事をしている存在なのかをお互いに示しあうことなのです。そういう意味で名刺交換とは組織内個人と組織内個人との相互認証行為なのです。実はこのことを意識していないから名刺の整理活用は個人任せになってしまっているのです。ビジネスはつまるところ組織間コンタクトの集積です。

自分がどのうような組織に所属しどのような役割の仕事をしているのかを相手に伝え、相手からも伝えてもらうのが名刺交換の意味だとすれば、この名刺を管理し続けるかどうかでその組織が顧客DBという見えざる資産を形成しているかどうかのバロメータになるといっても過言ではありません。経営資源とは何か、と問われれば、ヒト、モノ、カネとなる。この3つに情報が加わることもある。ヒトという経営資源には、工場で働く現場の労働者も入れば、技術者、サービスマン、セールスマン、管理職、経営者も入る。これらのヒトが役務を提供することで企業活動は成り立っている。モノという経営資源には、工場や機械、原材料、パーツ、事務所の建物や設備、自動車やコンピュータなどがある。カネは運転資金、設備投資資金を問わずカネは事業活動には欠かせない。そうすると情報という経営資源には何が入るのだろうか。技術的なノウハウなんかはその典型になる。情報という経営資源を企業の持つ見えざる資産だと考えるなら、顧客からの信頼、ブランドイメージ、流通チャネルとの関係、従業員のモラルの水準、経営パターン、顧客対応力などなど、様々な情報的経営資源が考えられる。

この見えざる経営資源は、カネを出しても買えないことが多く、自分で作っていくしかない。そして作るのに時間がかかるタイプの経営資源である。したがって逆に競争相手との差別化の源泉になりやすい資源なのである。


見えざる資産の特質。

①事業活動の進め方によっては、事業活動の結果として生み出される経営資源だということ。インプットだけではなくアウトプットの過程で生まれる。

②多重利用が可能な経営資源であるということ。


・・・・・顧客情報はまぎれもなく→見えざる資産・・・・・



企業の力を測るのにヒト、モノ、カネという見える資産に加えて特許やノウハウといった見えざる資産の形成が非常に重要だと言われています。しかし大半の企業人は自分の会社には特許やノウハウなどといった見えざる資産などないと考えてしまいがちです。しかしこの企業の見えざる資産の中で最も大切なものは顧客との良質な関係なのです。そういう意味では組織間コンタクトの集積のポイントで行われる名刺交換を単なる行事に終わらせずに顧客DBを作り続ける企業とそうでない企業との見えざる資産価値はけた違いに違ってくると考えられます。





そこで名刺管理にまつわる問題意識を整理・・・・

 ・名刺だって進化している!20年前の名刺と今の名刺を比べてください。

・コンタクトチャネルのマルチ化に対応した進化。

・現物名刺の電子化によるDB化・・様々な名刺管理アプリケーション。

・しかし集積された名刺データはあくまでもある時点の静的なデータ。

・名刺に記載されているデータで変わらないものはメールアドレス。

・名刺に書かれている情報と書かれていない情報・・・会社・個人・付加属性・関係性情報

・書かれている情報→企業に関するデータと企業に所属する個人のデータ

・書かれていない情報→関係性情報

・DBのメンテナンスこそ人脈DB・見えざる資産・の形成

・モバイルする名刺DB・連絡帳からコンタクトDBへ

・コンタクトDBのモバイル利用・・・iPhone

・名刺を探すということ

・スマートコンタクトということ・・・mail to phone to map to

・人名から辿る情報という発想・・・メモ添付