営業秘密とは?


SFA最大手のSalesforce.comがJigsawという会社を買収して傘下に置いた。Jigsawという会社は何かというとネットを使った「リスト屋」さんである。「2100万人のBtoBの名刺情報を誰でもダウンロードできます」という。誰でも登録すればデータベースの中から、条件にマッチするコンタクト情報にダイレクトにアクセスできる。そしてそこから必要なリスト(特定の会社を指定してそこに所属している人のアドレスなど)が入手できる。他人がアップロードした個人情報(ビジネスカード)をダウンロードする。自分が保有している個人情報(ビジネスカード)をアップロードすることもできる。ダウンロードするのにポイントが必要で、そのポイントはアップロードで稼ぐという仕組みだ。凄い仕組みだと思う。はたしてリーガルにこういうことが通用するのだろうか?もらった名刺情報をこういうサイトに提供するというのはいかがなものなのだろうか?個人情報云々という話よりも営業秘密の漏えいに当たらないかと考えてしまう。


実は仕事で貰った名刺はそのままではただの紙切れだ。しかしその会社がどのような顧客リストを持っているかということになれば(すなわちデータベース化すれば)それはその企業の営業秘密になりえる。

営業秘密とは何か?経済産業省の「営業秘密管理方針(平成17年10月12日改訂版)」では、「営業秘密」は以下のように定義づけられています。

「営業秘密」とは、の3つの要件を満たす技術上、営業上の情報である。


①秘密として管理されていること、
②有用な情報であること、 
③然と知られていないこと、


つまり、名刺データを「営業秘密」として保護するためには、名刺データが「営業秘密」であることを契約や規定で社内に周知徹底のうえ、名刺データにアクセスできる者が制限されていることが必要であります。


あなたの会社では名刺を営業秘密として保護していますか?