情報整理の「足場」


Googleの元CIO、ダグラス・C・メリル&J・A・マーチンが書いた「グーグル時代の情報整理術」を読み返してみました。ハヤカワ新書から一年前に日本語訳が出ていた書籍だけど、今回、読み返してみて「たった一年しかたっていないけど随分オーソドックスなことが書かれているなあ」という感じがしました。


この書籍では、情報整理術の原則を⑳個にまとめて記載されている、その原則が今となってはかなり行きわたりつつあるのかもしれない。

例えば⑫情報を整理するのではなく、検索しよう。という原則や

⑬本当に必要な物事だけを記憶しよう。といった原則がそうだ。

⑰あとで検索しやすいように、デジタル情報には関連キーワードを追加しようなどもそうだと思う。


Gmailに代表されるクラウドサービスの手法「情報整理術」がいろんなところで浸透しつつあるということだと思う。ラベルやタグという手法なんかもその代表だろう。Googleサービスに限らず筆者は「情報整理」の「足場」という表現でいくつかのクラウドサービスを紹介している。そして何故そのサービスを「足場」として選択するのかを⑳個の原則に照らして説明している。やみくもに新しいサービスを取り上げて「ここが使いやす・ここが使いにくい」という説明をしているだけの書物ではない。そういう意味では読みごたえのある書物だと思う。


(追記)・・・著者の「足場」にevernoteが無いようで、これはgoogleDocsが優れていると考えているからなのか、evernoteというサービスが登場する以前に書かれた書物だからなのかがわかりませんでした。著者の原則に照らすとevernoteは大変便利な「足場」であるような気がするのですが・・・




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