天皇皇后両陛下のサイパン訪問中の「ちょっといい話」

現地サイパンでは、天皇陛下は「日本人慰霊碑」や民間人がたくさん亡くなった「バンザイクリフ」や「スーサイドクリフ」を慰霊されると発表されていた。
そして、丁度この頃、竹島領有問題や教科書問題等々で韓国国内には強い反日運動が高まっていた。
そのような伏線があって、サイパンに住む韓国人たちが韓国人戦没慰霊碑のある場所に陛下を中傷するような横断幕を陛下の御訪問前に掲げたのである。
ここは陛下が「バンザイクリフ」ご慰霊の時に必ず通るルートになっており、ここに張られた横断幕は嫌がおうにも陛下の目につくことになる。
これには韓国と日本の複雑な歴史問題が絡んでおり、強行に撤廃を要求できず、これには現地の領事や日本人会もお手上げ状態で困惑していた。

その時、この国際的な難問題を一気に解決したのが戦前の日本統治時代に日本式教育を受けた現地チャモロ人の一年配女性であった。
この女性(現地最大のスーパーマーケット「ジューテン」の経営者の母親)が
「自分達の島で韓国人たちが勝手な振る舞いをすることは許さない」と怒り出したのである。
「天皇陛下は神様である(戦前、チャモロ人たちは皆そのような教育をされたのである)。その神様が我々の島に来て下さるというのに韓国人たちは何と不届きなことをするのだ」と。
すると、直ぐにこの女性に多くのチャモロ人が同調して、陛下を中傷するような不届きな横断幕を撤収しろと騒ぎ出したのである。
これには現地政府から査証を発給してもらっているという弱みを持つ韓国人たちはなす術なく、天皇・皇后両陛下のご訪問(6月27日)直前に撤収したのである。

この一件は北マリアナ諸島の人たちの親日振りをよく表わしていると云える。