2013.4.25 13:26 [民主党]   ー産経ニュースー

 安倍晋三首相は25日午前の参院予算委員会で、古屋圭司拉致問題担当相の靖国神社参拝に対し、拉致被害者が落胆していることはないとの認識を示した。「古屋氏が家族会などに問い合わせたが、一切そういう声は上がっていない」と明言した。

 古屋氏の靖国神社参拝をめぐっては、民主党の徳永エリ氏が24日の予算委で「拉致被害者が落胆しているとの声が聞こえる」と批判していた。

 首相は25日の質疑で「非難には相当な根拠があったと見るのが当然だ。それがなければ捏造(ねつぞう)の質問になり重大だ」と徳永氏の質問手法を疑問視した。自民党の北川イッセイ氏への答弁。
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24日の参議院予算委でのやり取り。
                 (ばぐ太記者の書き起こし)
民主党・徳永エリ氏
「安倍内閣の3閣僚が靖国参拝をした。特に麻生財務大臣は安倍政権のナンバー2ということで参拝の影響力は大変大きい。韓国が不快感を示し、韓国外省の訪日が取りやめになった。
両首脳就任後の初の閣僚レベルの会合で、北朝鮮に対する日韓両国の協力関係を話し合うはずだった。
また中国からも大変に厳しいメッセージが寄せられた。私は皆さんの立場と責任を超えたナショナリスト的な見解があって、それが外交上の利益を損なわせたのではないかと、大変懸念をしている。
麻生財務大臣は外交に影響はないと言ったが、尖閣に中国の監視船が領海侵犯している。これも参拝の影響ではないか」

麻生大臣
「領海侵犯をしている現実を是としているように聞こえるが、間違えないでいただきたいのは、あそこは日本の領海であって、違法を犯しているのは向こうであるということ。また世界中で、祖国のために尊い命を投げ出した人たちに対して政府が最高の栄誉をもってこれを敬することを禁じている国はない。私は昭和27年4月28日、講和条約が発布された日に祖父に連れられて初めて靖国神社に参拝した。成人してからは毎年参拝している。国民として当然と思う」

民主党・徳永エリ氏
「とは言え情勢とかタイミングというものがある。そして、手を合わせる気持ちがあるならどこでも手を合わせることができる。
昨日のような領海侵犯を起こさせたこと自体が問題だ」
「特に、古屋拉致担当大臣は本殿に上がって、公人として参拝したという。中国や韓国と協力して拉致問題を解決する立場の大臣が、国益より自分の思いを優先する。これはいいのか?」

古屋大臣
「ちょっと間違っている部分がある。昇殿に上がって参拝し署名をしたが、そこに肩書きとして国務大臣と書いたにすぎない。
今までもそうしているし、そういう例はたくさんある。また、玉串料は私費である。
私ども国会議員として、国のために命を捧げた英霊に対して哀悼のまこを捧げる当然のことだと思う。
初当選させていただいて22年になるが、参拝を欠かしたことはない。公務に影響がないように、公務のない日曜に参拝した。私としては至極当たり前のことをしたと思う」

民主党・徳永エリ氏
「参拝したことが公務に支障をきたしている。古屋大臣は4/11の政府与党拉致問題対策期間連絡協議会に出席したか?」

古屋大臣「私は座長なので、主催として当然出席をしている」

民主党・徳永エリ氏
「そこで出た話で、韓国での『拉致問題を含む北朝鮮人権問題解決のための会議』開幕式が4/28・29とあり参加予定となっていたが、訪韓はするのか?」

古屋大臣
「結論からというと、訪韓はできない。何故か。私と防衛大臣とが海外出張がぶつかったからだ。両者とも安保会議のメンバーであり、どちらかが最低限日本にいるのは常識で、調整をした結果そうなっている。既に2週間以上前に決めた話だ」

民主党・徳永エリ氏「拉致担当大臣として、この会議非常に重要なはず。調整できてないのはおかしいのではないか」

古屋大臣
「防衛大臣、国家公安委員長がともに日本にいないというのは許されない。だから、2週間も前に調整した。今回の件とはまったく関係ない話だ」
「また後半、私は訪米して日本政府主催の初の拉致問題シンポジウムに参加する。これは私が主催でニューヨークで行われるもので、それき欠にするわけにはいかない。となれば、防衛大臣との調整のなかで、当然前半は日本に留まることになる」

民主党・徳永エリ氏
「なぜ韓国と調整できなかったのかな…と。訪韓が重要だと思う。また大臣は以前インタビューで『アジア諸国でも北朝鮮と国交がある国と連携する』と言っていたが、それは中国のはず。その中国からも靖国参拝に対して不快感が示されている」

古屋大臣
「まず、先ほど(韓国と調整すべきと)言われた韓国での会議は、韓国主催ではなく民間団体主催である。
それから、中国以外にも北朝鮮と国交のある国はたくさんある。ヨーロッパはじめ、東南アジア諸国にもある。
そういう国とは連携している。中国だけのことを言うのは違うのではないか」

民主党・徳永エリ氏
「いずれにせよ、拉致被害者家族の方が非常に落胆しているという声が聞こえている。『こんなことで本当に拉致問題に取り組んでくれるのか』という声がある」

古屋大臣
「それは全く聞き捨てならない話だ。ぜひお名前を言ってみてほしい」

民主党・徳永エリ氏
「それでは、総理に聞く。靖国参拝が中国韓国に影響を与えたことは否めない。それはどう思うか」

安倍首相
「その前に、拉致被害者の方々が懸念を表明されたというのは極めて重要な話だ。どなたが言われたか、やはり予算委員会だから、ちゃんとしていただかないと、質問者として民主党の信頼性が問われる。もしいい加減なことを言ったのなら大変なことだ」
「外交というのは、目的を達するためにあらゆる手段が取られる。尖閣は我が国固有の領土だが。これを崩そうとしているわけで、そのなかでは様々なことを言ってくる。そして我々はこれに屈しないという態度をとっている。
靖国について言えば、例えば韓国が抗議し始めたのは盧武鉉時代。それ以前には殆ど抗議はない。
なぜなのかはちゃんと調べる必要がある。中国も同様で、戦犯合祀のときは何も言わなかったものがある日突然抗議を始めた。尖閣も同様。それを頭に入れながら対応する必要がある。国のために尊い命を落としたご英霊を尊する念を表するのは当たり前のことであり、わが閣僚においてはどんな脅かしにも屈しない、その自由は確保していく」



で、この話には少し続きがあります。


■徳永議員の参議院予算委員会での発言に関する見解

平成25年4月25日

北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 代表 飯塚 繁雄

 昨24日の参議院予算委員会において、民主党北海道選出の徳永エリ議員が質問
に立ち、古屋担当大臣に対して靖国参拝問題に関して「拉致被害者の家族の方々
は、実は非情に、まぁマスコミベースの話ですから今ご説明を受けて少し誤解を
したところがあるかも知れませんけれども、『落胆をしている』という声が聞こ
えています。あの~こんなことでしっかりと拉致問題に取り組んでくれるんだろ
うかという声も上がっておりますがその点は如何でしょうか?」等々、さも、被
害者家族数人が現内閣の拉致問題に関する取り組みに不満を抱いているかのよう
な質問をしているが、「被害者家族の方々」と複数の家族が異を唱えたかの様な
誤解を与える発言をしている。

 「被害者家族の方々」というと、連想されるのは「家族会」の面々を想像され
る国民の方々もおられ、現に北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協
議会に対し問い合わせの電話がかかってきたという事実もあった。

 もし、徳永議員が意図的にではなくとも、国民に対し誤解されるような質問の
材料に「被害者家族」の名前を使われたとしたら誠に遺憾である。

 本日、本会役員による確認の結果、前述のような「感想」を抱いている家族会
メンバーは確認できなかった。

 更に言うならば、現安倍内閣における「拉致問題解決」に向けたスタンスを北
朝鮮による拉致被害者家族連絡会としては支持しているのが現状であり、不満を
感じている拉致被害者家族会メンバーはいないと思われる。

 また、これまで被害者救出のためにご尽力いただいた支援者の方々に対しても
誤解を与えるような質問をしたことに対して被害者家族として近々に説明を求め
たい。

 この拉致問題は超党派で取り組んでいる状況下で、こういった質問に何の意味
があるのか、また、どういう意図があるのかを含めて 徳永議員には、本会と国
民の皆様に対して説明する必要があると考える。

以上



さて、どう責任を取るつもりなのか。。いや、取らないんでしょうけど。