甘酒や味噌を作る時に、麹を買ってくるのですが
そもそも麹菌ってどこにあるの?と思い調べたことがあります。

家で一から麹を作ろうと思ったら、種麹といって
粉末状の麹菌を買います。
そして4日ほどかけて、蒸したお米に培養させる。
それがお店で売っている白い綿状の「麹」です。
 

麹菌も、そもそも自然の中にあるはずで
どこにあるのだろう?と疑問に思っていました。
山の中?空気中?やはり田んぼ?どこにあるのよ?!と
まったく想像もつきません。

調べてみると、どうやら稲の先につく黒いかたまり、
それが麹菌のもとらしいのです。
 (写真をお借りしました)
 

田園地帯で育っているので、かすかに見た記憶はあります。
しかし、やはり見た目は気持ち悪いもので
虫の糞か、虫がついたものだと思っていました。

これが味噌や日本酒、醤油、みりん、酢を作るときの
大切な菌なのですね。
この菌がなければ、何一つ作り出すことはできません。

そして、風土にあった日本特有の菌であり
その遺伝子を受け継いできている私たちの細胞に
もっとも適したものだと思っています。

それを昔の人は分かっていたのでしょう、
稲につく菌のことを

「稲霊 (いなだま)

と呼んでたそうです。

ところが、農業界では逆なんですね。
「稲こうじ病」という病原菌として、発生したら消毒するそうです。
麹菌とは全く関係ない、とも。

自然なお酒作りを復活させた寺田本家さんでは
この稲麹を採取して、自家培養して本物の日本酒を作られています。

農業界に、うんぬん言うつもりはありません。
生産する上で不都合なこともあるかもしれませんし、
事情もあると思います。

ここでね、少し考えたいのが、稲麹が病原菌だとして
その基準・規定が常識のようになっているけど
本当のところ、どれだけ被害があるのだろう?ということなんです。
そして、悪いところだけを取り上げると
いかにも大被害を及ぼすようで
徹底的に駆除しなければならないとなり、消毒するのでしょうか。

反対に、この稲麹がつくと、その年は豊作になる
といわれてきたそうです。

この2つの意見を比べて、とても不思議に思うのです。
豊作と言われるものを、駆除?
日本の大切な菌を駆除?
これを徹底的に悪いものとして駆除したら
日本人から麹というものが、どんどん遠ざかってしまうと
危惧するのです。

稲麹について調べたら、悪いことが書かれてありますよ。
だけどそれが本当にその通りなのか?と
いつも自分に問いかけるのです。

大学の先生が言っているから、研究結果がそうだから、
それが今までの常識だからと、そのまま受け取ると
意外と利害関係があったりします。

それを見極めるのは、自分の信念しかないと思うのですね。
とくに、この菌の世界は目に見えない、今の科学では
証明されないことが多く、説明に困ることも。
そして迷信っぽく思われるから、皆さん、データや
権力の意見を信じてしまう。
一つ言えることは、やった人だけがわかる
感じるものがある、ということです。

菌、それは「氣」みたいなものですから。

「稲霊」
今年は探してみようかと思います(^^)