あなたには

見せておきたい

薄化粧

絹の肌さえ

短い命



月一の

デートのたびに

思ゆるは

あなたでなけりゃ

自然消滅



縁日の

手品の如き

飴細工

色とりどりの

鳥や うさぎや
ひや酒や

塩を つまみに

飲みやれば

進む口とて

赤らむ鼻よ



朝市の

呼び声高く

売りびとの

並べる側から

無くなる野菜




暗闇に

浮かぶ灯りに

誘われて

見ゆる景色は

平戸大橋





つきまとい

よちよち歩く

弟よ

踏めば 鳴る鳴る

青い ツッカケ



台風の

稲妻のごとく

怒る君

仕事と私

どっちが大事



亡き兄の

歳を超えたし

われの顔

やっと似てきた

嬉し ことかな







初恋は

知らぬ年上

一目惚れ

未だに浮かぶ

浴衣姿よ