”冬至”のキーワードは『三九天』 | 木もれび鍼灸院(アメブロ)

木もれび鍼灸院(アメブロ)

大阪池田市の東洋医学鍼灸専門院
阪急石橋阪大前駅から徒歩3分

その痛みや症状が治ったらどんな事をしたいですか?

完全予約制:072-761-5589



12月22日、二十四節気の一つ“冬至”。
一年で最も寒くなる季節だけに身体のケアもしたいものですね。
日本ではゆず風呂が定番。お風呂に入って温もった方も多いと思いますが、中国では“三九貼”という湿布剤が定番なんですよ!
“三九”とは?どんな意味が込められているのでしょうか?


養生=養心 ; 身体の陽気を養う
陰陽という古くからの考え方があるのは皆さんもご存知かと思います。
中医では全ての事柄を陰と陽に分けます。四季を陰と陽に分けると、春と夏は陽で気温が上昇すること;秋と冬は陰で気温が下がることを表します。
人の身体もこの四季の移ろいに合わせて変化していきます。特に冬の三ヶ月間は陽気が身体の奥のほうへ向かう時期と言われており、身体のケアはこの奥に入ってしまった陽気をいかに消耗しないかということが、中医で最も大切なこととされています。


内臓を冷やさない;秘訣は足浴
寒い冬は、常に足の冷えを感じる方も多いでしょう。
中医では“風寒脚下生”(風邪や寒邪は足元の冷えから起こります)という言葉があり、足元の、特に足首の冷えを内臓の冷えと直結して考えるので、なるべく足浴を毎日して足首を温めることを勧めています。


薬膳で気を補う;“滋陰潤燥
陽気が身体の奥のほうへ向かうのが冬の季節、そして“冬至”の時から気が身体の一番深いところに入っていってしまいます。
この“冬至”、「気」を補って健康を維持するもっとも大切な時期なんです。
薬膳で“冬至”に「気」を補う、お勧めの食材を紹介します。スーパーでも買えますのでぜひ食べて「気」を補ってみてください!
『ユリ根、山芋、キクラゲ、ゴマ、ニンジン、大豆類、はちみつ、梨』などです。
これらは薬膳では“滋陰潤燥”という効能があり、気を補って潤すという作用があり、「しつこい咳」「喉の違和感」「肌の痒み」を治してくれます。また「風邪の予防」にも優れています。


冬至三九天;“天人相応”で風邪予防
《黄帝内経》という中医学のもっとも古い教科書に“天人相応”(「人」は「自然」(四季)のサイクルに応じて変化します)という言葉があります。“整体観”とも言えますね。
中国ではこの「自然」(四季)のサイクルの中の特に冬の風邪予防を重要視しています。漢方薬が書かれていて有名な“傷寒論”。漢方の基礎となっている書物です。“傷寒論”には薬局で売られているような“葛根湯”や“小青竜湯”など有名な漢方薬が書かれていますが、“傷寒論”という本は「冬の風邪に身体が負けない為に誕生した書物です」。
いかに風邪を防ぐか。昔の人は考え抜いていたんですね。

“冬”の時期の風邪予防は“三九”という言葉がキーワードとなっています。“三九”とは“冬至”をスタートに9日×3=27日の事です。暦ではこの27日間が一年で一番寒いと考えられています。
9日に1回ずつ風邪を予防するお灸や湿布でツボを刺激することで、この最も寒い時期を乗り越えようという考え方ですね。
中医薬の病院では患者さんが列をなして“三九貼”(湿布)を貼ってもらおうとしています。



中国の冬の風物詩。
みなさん風邪をひかないようにLet’s養生しましょう!!