私は、311後は、福島原発が本当はどういう状態か?
政府は何を隠しているのか?
日々、追っていた情報のひとつはそれでした。
その頃、東京に住み、結婚もしていました。
子どもは4歳くらい。
夫婦は共通認識があって、<行政は全く信頼していませんでした>
それが決定的になったのが311でした。
そんな私たちには、いろんな丸秘情報も入ってきました。
それで、3/15には、家族で、愛知に一時避難。
一時避難中に、即、不動産屋をまわり。
話し合いの結果、愛知に移住することになりました。
元夫がもともと都会を離れたかったタイミングもありました。
(可能であれば、地震の震源地から離れることもおすすめいたします。大地が揺れていないだけでなんて心安らかになれるんだと思います・・)
その後、2年くらい、私は、
東京と名古屋を行き来して、東京の会社を見ながら、撮影をこなしていました。
愛知では、あらたに撮影の仕事を作ることも視野にいれましたが、すぐにはできませんでした。
夫婦が顔をあわせると「いかに行政がおかしいか」と、会話はそればかり。
厭世感がはんぱなくなってしまって、新しい事業をおこす気力がなくなりました。
私自身、東京~名古屋の行き来と、会社を見る、撮影もするだけで、いっぱいいっぱいでした。
そんなとき、東京の会社を2年近く支えてくれたのは、20代後半の若いスタッフや、パートの女性です。
まず、若いスタッフは「今の行政がおかしい」ということも全く知らなかったし、「原発がヤバイ」ということにも全く感知していない子だったのです。
だから、311以前とは全く変わらない調子で、仕事を続けてくれました。
もうひとり、パートで来てくださった女性は、行政のおかしさを知っているものの、とてもどっしりとした方で。。
その方も、やはり、テンションが落ちることなく、日々を暮らし、仕事を手伝ってくださいました。
もうひとり、スタッフがいましたが、その子も同様でした。
(でも、育てるのが大変でした^^;)
もし、そのスタッフたちが、311でショックを受けて、働く力が下がっていたら、
会社はすぐに閉めることになったと思います。
私や元夫が精神的なショックで、仕事がしっかりできないときに
支えてくれたスタッフのおかげで、経済的に困ることがありませんでした。
世の中の裏を知ることで、悪いものを避けることができるのだけど・・・
「厭世感ってどうなんだろう?」って思う。
311以後、まことしやかに言われたことは、東京や愛知で、大きな地震が起きるということ。
大きな地震が起きるなら、とても今、新しい事業などおこせないと思って、すぐにおこせませんでした。
私たちは、「世の中の裏まで知っているから、危険を回避できる!」なんて、思っていたけど。
結果的には、裏情報に、妄想が混じって、
<その妄想に、精神がやられていた・・・> と思う。
たしかに、行政も政府もひどいかもしれない。
世界の闇組織が日本の国力をおとそうと必死なのかもしれない。
言われれば、非常に腑に落ちる。
でも、そればっかりを意識して、生きることは、
<自分で自分の首をしめるようなもの> だと感じている。
地震や原発事故は起きたものの、自分や家族には被害もないのに。。。
先の心配ばかりしていて、そんなことばかり考えていると、
バイタルフォース(生きる力)が落ちてしまうんですね。
311後、気持ちが整うと感じた瞬間は、「東京は大丈夫!」と
発信するブログをみることでした。
楽観主義過ぎるのもいけないのだけど、日々、
避けたほうがいい社会毒などはあるれど。。
だけど、それが真実かもしれなくても、、
厭世的な情報、被害妄想などは、意識して
カットしたほうがいいのかな?って思うのですね。
「飲んでも飲まれるな」という言葉があるけど。。
厭世的な情報、うけとっても、それに飲まれないようにしよう!
311以後、家業のウエディングの仕事の現場にいくのも辛かったけど、
仕事で出会う人の明るさに癒されていました。
そのとき思ったのです。
人って、生きていくのに、<明るさ、希望が大事> だと思ったのです。。
暗いままでいける人もいるかもだけど??
私には明るさ、希望、夢がないと無理。。
たぶん、多くの女性はそうじゃないかと思うのですね。。
厭世感や妄想は、自分の心身を蝕みます。。
地球は陰と陽、光と影、善と悪、相反するものがあって出来上がっています。
ですから、そもそも、必要悪の悪もたくさんあるのです。
多少のリスクヘッジも大事なのですが、常に悪ばかりを意識すると、悪を引き寄せることにもなりかねません。。
「私は大丈夫! 必ず、○○になる!」
希望を胸にして、生きていくことがとても大事じゃないかな~と思っています。
だから、この今、熊本の方が大変なとき、熊本の地震の被害をみて、心痛めている人たちのため、facebookやブログで、癒しの写真などをお届けしたいなと思っています。
311のときは、私自身、非常にしんどくって、自分の家族と
会社を守ることしかできませんでしたので。。
あのときは、生きることだけで精一杯でした。。
どうか、今回、震災にあった方々、今、とても大変だと思いますが、
厭世感より、希望にフォーカスして、生き抜きましょう。。
最後に、311直後の思い出深いウエディングのお写真をお届けします。
おりにふれて思い出しています。
この新婦のお父様が楽しい方で。。 何度か、写真撮影に入ってきたのです。。
311の大変な時期に、私は毎日泣いて暮らしていて、ウエディング撮影をする気分じゃなかったのでした。
しかし、こちらのお父様の明るさが、私の中の暗雲をふきとばしてくださったのです。
お友達も、とても嬉しそうでした。
グループ写真でもピースするお父様に、新郎新婦が苦笑い。
挙式リハーサル。
すごく真剣に神父様のおっしゃることを聞かれています。
入場前、体を動かしておられました。
みなさん、すごくほっとしたような、嬉しい表情でした。
最後に校舎をバックに撮影。 母校でのウエディングでした。
はい、最後の最後まで、お父さんも急遽、参加されました。
お父様、娘さんをお嫁に出す淋しさからの、この行動だったのかもしれませんが。。
長年、撮影をしてきても、こんなお父さんは初めてで、思わず、笑ってしまったのでした。
場所も、大学のウエディングで、プロのウエディングスタッフが多くいる結婚式でなかったのもあります。(もしそうだったら、笑うのは躊躇しました)
暗雲がたちこめていた私の心に、一陣の風が吹いて、気持ちが楽になれたのを覚えています。
大きな災害があったときはもちろんですが、普段からも、一般の方が知らない情報を知っていたとしても、その情報に飲まれないこと、
これは大事にしたいと思いました^^
「笑い・希望」は、生きるのに本当に大事^^
岩澤一千乃