私だけでなく世間にとってもSMAPが日常になった頃のこと。

高校生になった私は、少しSMAPへの熱が収まっていた。
部活でギターをやっていたこともあり、そちらのほうへどんどん興味を移した。
また、他のアーティストに夢中になりSMAPにかつてそうしたようにたった一瞬の番組をチェックしたりしていた。

そうやって大学入ってしばらくするくらいまで、彼らと距離がある時間があった。

もちろんその期間もSMAPファンだったしスマスマの録画とかは続けていたけど、ファンクラブも更新を忘れて会員資格を失効し、ついには1度だけコンサートに行かなかった年もあったくらいだ。

…スマスマとかも録れなくてもあんまり気にしてなかった時期かもしれない。


理由はいろいろあったけど、ひとえに
「なんだ、SMAPなくならないじゃん」
という言葉に尽きる。

当時のSMAPは、まさにブレイク真っ只中。

すでにアイドルという枠を飛び越えて、カルチャーとしても評価されていた。
私一人が慌てて消費しなくても、もう彼らは逃げないのだ。
メンバーが一人抜けても、結婚しても、ゴシップ誌がどれだけ騒いでも、三十路手前になっても、SMAPは変わらずあるものだ。

そういう新しい形を作り始めていた。
それが常識になり始めていた。


そして倦怠期は、新しい男の登場で終わる。