ブログネタ:結婚相手に求めるものは?
参加中
立場なしの 清経さん・・・
妻は やはり夫を責める
ひとしきり
修羅道 という地獄へ落ち
妻は結局救われないね
今日 京都観世会館で行われた
「蛍雪会」
での演目 「清経 -キヨツネー」
について
このテーマで書きたい
これは世阿弥の作品の中でも
名作の中のひとつ
この 清経 さんは
かの 平清盛 のお孫さんにあたる人
その清経さん
京都に妻を残して
源平の合戦で西へと転戦・・
しかし
平家の将来を悲観して
筑紫 (現在の福岡)で
入水自殺してしまわはる
能は
彼の遺髪が
妻の元に届けられるシーンからはじまる・・・
妻は
夫が
「討たれた」 のではなく
「病に倒れた」のでもなく
「自害」 した
という事実を嘆き
見るたびに
心づくしの かみなれば
うさにぞ返す 本の社(やしろ)に
という歌とともに
遺髪を、つき返してしまう
この歌
「心尽くし」 と 「筑紫」
「髪」 と 「神」
「憂さ」 と 「宇佐」
がかけてある
無粋は覚悟で
現代語にすると
あなたが 心尽くして送ってくださった髪ですが
憂い つのる ばかりなので
筑紫の 宇佐神宮の 神さまの お社にお返しいたします
・・・と いうことに
立場なしの 清経さん・・・
妻の 夢枕 に立ち
髪を返してしまったことを責めます
でも
妻は やはり夫を責める
― 添い遂げると約束したのに!
ひとしきり
入水の経緯を語った 清経さん
修羅道 という地獄へ落ち
苦しんではったんですが
・・・が
最後は
妻を残して
成仏しはる
これって
妻は結局救われないね
妻が 夫に求めたもの・・・
たとえ負けて帰って来ても
添い遂げること
源平の
戦国の世で交錯する
男心 と 女の本心
なのでした
みなさんも
負け戦に参戦したらどうするか
結婚相手に問うてみてください