実家にいると聞こえてくる
冬の風物詩…

カンカン
火のよーーーじん
カンカン

低いおじさんの声…


こどものころ
何言ってるのか聞き取れなくて
あわわーーーーわん
低いおじさんの声…


だ、だれかきた…
そとにだれかいる…

何者かわからないその声に
毎日のように大泣きし
大笑いされるという…



大人になったいまでも
この声を聞くと
肩をすくめて
すこしびびっています…


カンカン
火のよーーーじん
カンカン
マッチ一本火事のもとー
カンカン……