智保子が聞くんじゃけん教えんちゃい その② | 木上智保子 マリンバとコーヒーとマリンバと

木上智保子 マリンバとコーヒーとマリンバと

小さな部屋からこんにちは。マリンバ奏者(見習い中)木上智保子です。木曜日の木に上下の上できがみと読みます。きうえじゃないよ。マリンバとコーヒーと酒と音楽について徒然なるままに…!

小野さんへのインタビュー第2弾❣️

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Q.3どうしてドイツを拠点に置こうと思われましたか


A. 正直なところ学生時代から日本での音楽活動に限界を感じていたからです。未来に不安を抱えていた大学四年の折に国際コンクールに挑戦して一度日本を出てみました。そこで音楽に対する自由度やリアクションの違いに衝撃を受けて、これは世界を相手にして勝負したいなと思いました。ヨーロッパはとにかく文化に対して大変愛情や思いやりのある場所です。街を歩けば一回は音楽家に出会えたり、クラシックはもちろん現代音楽にも挑戦的で、音楽が好きであれば誰でもチャレンジできる環境が魅力的です。ここヨーロッパでならもっと純粋に自分を表現できると考えて今はドイツに拠点を構えて活動をしています。最初は日本の文化への窮屈さに限界を感じて日本が嫌になっていましたが…  ただ今は一周して日本の美しさや素晴らしさを感じられる余裕もできました。

今後は楽曲に日本文化の良さも織り交ぜていきたいとも思っています。それが次のチャレンジです。(日本ではラーメンと焼肉を沢山食べてヨーロッパに帰りたいと思います。(省略可笑)




Q.4ヨーロッパでマリンバの認知度や奏者が感じる認識はどのような感じですか?


A.世界的に見て現代は東西問わずどの国でもマリンバは盛んだと思います。やはりアメリカは盛んだと思いますが、特にドイツ語圏の欧州の国では未だクラシック音楽が根強くまだまだマリンバの開拓の余地はあると思っています。なので自分の作品を演奏してもらう時もドイツでは特にマリンバ奏者は貴重なので限られます。

ただ何と言ってもマリンバの音域の拡張やレパートリーの拡大の先駆けになった国はここ日本であるので誇らしと思っています。5オクターブマリンバのための作品も僕が生まれた1990年少し前からまだ30年余りほどの歴史なので、まさに生きてる文化の流れにいるんだと感じる事ができます。ここ数年でヨーロッパでもマリンバの作品は若い作曲家を中心に増えて来ています。Echoesのような電子音とマリンバデュオのような作品も21世紀になってまだ数曲しかないと思います。今まではマルチパーカッション、アンサンブルや小太鼓のための作品ばかり書いていましたが、Echoesを皮切りにマリンバを始め鍵盤楽器のための作品も描いていこうと思っています。



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小野史敬
打楽器奏者・作曲家。
12歳から打楽器を始める。現在に至るまでクラシック打楽器奏者としてオーケストラからソロに至る数多くの演奏活動を行う。作曲では、これまでプロフェッショナルとして活躍する著名な打楽器奏者達に数多く作品を献呈。演奏法・作曲法に斬新なアイデアが盛り込まれた独創性が評価される。

2016年、第14回PAS イタリア国際打楽器コンクール、スネアドラム・ソロ(C部門)優勝。表彰式に行われた『Winner's Concert 』に出演し好評を博した。2017年、同コンクール作曲部門において最高位受賞(一位なし第二位)。Honey Rock社(アメリカ合衆国)と受賞作品"Clock Speed" と"The Shadow Drumming" の2点の出版契約を結ぶ。そして2018年、ヨーロッパの著名な国際コンクールの1つである同コンクール、イタリア国際打楽器コンクールにおいて正式な課題曲として楽曲が選出されるなど精力的な活躍を見せる。

現在は更に作品の表現力・芸術性の可能性を広げるためヨーロッパを拠点に活動。日本のみならず、欧米・アジア諸国など、世界中のクラシック奏者・オーケストラに作品の献呈、委嘱を受けるなど、国際的な場面で盛んに作品が発表される機会を得ている。
今後の展開が今注目されている音楽家である。

(今月末に打ち上げをするのでまた色々お話聞かにゃーニヤリうふふふふ)

Chihoko☺︎