踊りが上達する4大要素


小学生2年生から国際バレエコンクール出場者まで、もっと上手くなりたい人達の為に、バレエの使い方やトレーニング、コンテのコーチングをしたり、また振付家としてプロダンサーと一緒に仕事をしていると、色々と見えてきます。


そして最近の小中高生のジュニアバレリーナちゃん達をみていると気になる事があります。



「やり方ばかりの論理だけを求めていないかな?!」


今やり方やHow to〜は、巷にたくさん溢れています。 YouTubeやらインスタやら、情報を見る機会がたくさん増えていますよね。


いくらHow toの、やり方やトレーニングの仕方を教えても 

「変わらないのはなぜ?」
「なぜ上手い子はどんどん上手くなる?」
「キャッチの早さは何?」
「その違いはどこにある?」
「どうやったら 伝わるのか?!」

あらゆる年代あらゆるレベルの子を同時にみていると、沸々と湧いてくるのですよね。

踊りは、芸術です。
スポーツではないけど、アスリートの身体と芸術的センスが兼ね備える必要があると思うのです。

そこで上達する4大要素を考えてみました。





4大要素は、

感覚 やり方 思考 感性


三角形は、感覚、やり方、思考は、共に関わりあっています。

それを囲むように感性がある。



○感覚〜 自分の身体の感覚 

例えば膝が伸びる感覚や、背中と手が繋がる感覚、床反力の感覚、足裏から体感に繋がる感覚などなど、自分の身体のどこを使ってると分かる、自分が知っている感覚。

触覚や重力、呼吸、力の入れ方抜き方、イメージなどによって感覚が育ちます。


○やり方〜 バレエの使い方からやり方、その為のトレーニングやストレッチ。解剖学的にも論理的にも理解する。How toが多いですね。


○思考〜 考え方のプロセス 注意された時や求められた事に対して、何を直して、どういう感覚でやると良くなるのか! 変わっていくのかという考え方のプロセス。

例えば「膝を伸ばして!」と言われた場合、その部位でしか考えていたら何も変わらないですよね。その先にに繋がる考え方。先生達は、何を見ているのか!を気づく事ができます。


○感性〜日常生活に育むもので、踊りを観たり、本を読んだり、花を愛でたり、友人や家族と話したりとする中で、目に見えないものを「どう自分が感じたのか感受性。また見えないものを想像力でさらに広げる。

また踊りには音楽との関わりも強いので、音楽の音圧、楽器の種類、音楽の色、緩急 呼吸などをイメージしたり、感じたり。

感性は、日頃の習慣や環境で育むと思っています。

そしてそれは、表現にも繋がります。




これらの4大要素のうち、

感覚が置いてきぼりになってる人が多いなと。


例えば、先生からいつも「膝を伸ばして!」と言われる人は、膝を伸ばす感覚が分からないです。

だから、寝てチューブを使うと膝が伸びる感覚が分かっても、立つと分からない。

土踏まずが落ちて足首のアライメントが曲がっているから、膝まで繋がらない。

アライメントを直す論理は分かっている、膝が伸びるのは、後ろを引っ張って伸ばすのも分かっている。でも直らないのはなぜ?


となります。


論理が分かった上で、直った感覚をトライ&エラーをして自分の身体に入れているかどうか。

めっちゃ大変ですよね。


そして膝が伸びる感覚が分かった時、出来た時、身体に大きな変化が起こります。



「全身が繋がる感覚や、引き上がる感覚、床反力の感覚、足が回る感覚などなど」


そう、膝を伸ばすもう一歩先の事まで変化します。足のラインが変わり、立ち方までも変わります!



上手い人というのは、この感覚のキャッチが早く、論理なくても感覚で身体が分かるので、運動神経が良い。

だからこの感覚を更に研ぎ澄ませて練習をするので、更に早くなる。自分で上達が分かる、コントロールできるのですよね。


これが分かるのは、全体の2割です。


私は普通の人なので、論理も思考も必要だったのです。

論理と思考を取り入れて、身体の感覚を育てる事はわかっています。そして感性が更に踊りを上手くさせます。


論理は分かってるのに!と思う方は、この感覚の違いを見つけてください!

その為に、トレーニングがあります。

日頃のトレーニングどのようにやっていますか?

ただ回数をこなしてしませんか?


そのトレーニングもどのような考え方と感覚でトレーニングするかしないかで、全く違うものになります。

そしてそれらを1人1人に合わせて最短で導くのがコーチング。

普通のバレエのクラスだけでは、時間なくて全体に話すだけになってしまいますからね。

そこも本当にもどかしい所です。。


私は、先生の立場と生徒さんの立場、両方の視点から、上手くなるほんの小さなキッカケをお伝して、お役に立てれば幸いです!