以前フリーマガジンVANITY MIXにてレビューさせて頂いた映画『ドライヴ』。やっとTSUTAYAでも旧作料金で借りられるようになったようなのでwこの機にあやかの寄稿レビューと共にオススメ作品として紹介させて頂きます☆



恋愛偏差値ゼロのミスMENSA…水原彩花のあたふたブログ


カンヌ映画祭で監督賞を受賞し、ローリング・ストーン誌が選ぶベストムービー第1位にも選ばれ世界で絶賛された最高にクールなクライムサスペンスアクション☆



天才的な運転テクニックを持ち、昼は車の修理屋とスタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う主人公「ドライバー」が、同じアパートに住む子連れの女性出会い魅かれたことで、裏社会を相手にした孤独で過酷な闘いに巻き込まれていく・・・


名前のない男「ドライバー」を演じるのは『きみに読む物語』のライアン・コズリング。映画史上稀に見るほど寡黙で無表情な主人公を、あのラッセル・クロウに「ライアンがアカデミー賞にノミネートされなかったなんてバカな!」と言わせるほど素晴らしい演技で演じきっている。


冒頭、主人公は強盗の「逃がし屋」として、警察の追跡を息を呑むような緻密な駆け引きで冷静に華麗にかわしていく。臓の鼓動のような静かなサウンドに乗せて、静と動が織り成すスタイリッシュな映像に一気に引き込まれる。


だが、ひと度エキサイティングなカーチェイスを終えると、彼は寂しさに満ちた瞳を持つ孤独で寡黙な青年に戻る。


ある日ドライバーはアパートのエレベーターで子連れの女性アイリーンに出会う。人妻でありながら清楚で儚く、少女のようなたたずまいのアメリカ映画には珍しいタイプのヒロインだ。親子との触れ合いによって言葉少ないながらも彼の瞳に少しずつ優しい光がってくのが印象深い。二人は静かに魅かれ合うが、服役中だったアイリーンの夫が帰還したことでそんな日々終わりを告げてしまう。ドライバーは一度は身を引こうとするが、組織から足抜けしようとして窮地に立たされる夫を彼女達の幸せのために手助けすることで、思いがけない罠と絶望的な闘いに絡め取られていってしまう


デンマーク出身の監督が紡ぎ出す、ハリウッドアクションとは一味違う「切なさ」に満ちた空気感。心に深く刻まれる余韻・・・。切ないラブロマンスにショッキングなバイオレンス、計算し尽されたスリリングな映像に完璧な音楽が共存したフィルム・ノワールを、ぜひご堪能ください!