今や揺ぎ無い地位と熱烈なファンを持つ美川憲一さん。
彼は三回も大麻で逮捕されている。
一回目の時、私と、淡谷のり子さんは、
「もう二度とこんな事を起さないで！」と切願した。
そして、もう二度とないだろうと信じていたのにまたあった逮捕。
私は、「ウソ！まさかそんな事を」と、思ったが事実であった。
本当に驚いた二度目の逮捕。
しかし、もっと唖然とする悲しい三度目の逮捕。
「二度あることは三度ある」シャレにもならない、三度目の逮捕。
その間彼は、くすぶっていた。当然仕事も無く「神」にすがる思いで、
高島易断に頼り、「美川けん一」と名前を改め赤プリで発表。
しかし、カムバックは無理だった。
しかし、私が感心していたのは、
そんな中でも彼は自分のスタイルを変えず
人を魅了してやまないあの口調も同じであった。
また、その人柄の故か、彼を支える大ファンは離れず
常に彼と共にあった。
ふとしたコロッケさんの美川憲一さんのもの真似から、
再びスターの道をかなえられ、押しも押されぬ大スターに。
今や昔のスキャンダルを知らぬファンも加わり、
彼の舞台は数分で完売。
私のチケットも無理無理とっていただく程です。
美的感覚は、更に冴え、美術に関しても
他のタレントには無い感性を持っている。
殆どのタレントが住まいから、仕事場へ、仲間とだけの食事等に
明け暮れているにもかかわらず、
彼はお付き合いも各界、各分野、各層にわたっているので、
習得することも多く豊富な人生を歩んでいる。
つづく