ハマのロッキーのベースボールレポート:〈展望〉準決勝第1試合=仙台育英ー早稲田実 | スポーツを語ろう-ZE!!

ハマのロッキーのベースボールレポート:〈展望〉準決勝第1試合=仙台育英ー早稲田実

単純に、仙台育英・エース佐藤世那ー早実打線、という図式が成り立つが、仙台は佐藤世が好投、早実は日に日に猛打ぶりを増しているので対立構造としては面白い。だが、鍵を握るのはやはり両チームの投手陣だろう。
このカード、早実の猛打ばかりがクローズアップされているような感があるが、実際には仙台育英も平沢を中心に破壊力は抜群。清宮はじめ加藤や富田らの爆発ぶりでかき消されたような格好になって印象が薄くなっているが、仙台だって初戦では1試合でのチーム二塁打の大会新記録を樹立しているのだから侮れない。
これを早実の投手陣がどう抑えるかも見所だ。エース松本にしても制球がそこそこいいからその制球力がハマっているときなら準々決勝の九州国際大付戦の時のようにタイミングをことごとくはずすようなピッチングができる。だが球威がないから少しでも甘く入れば大量点に繋がりかねない。松本に限らず、どこまで丹念に"コントロール"できるのだろうか。 

その点仙台の佐藤世は球威・制球力とも抜群だから頼もしい。ただ問題なのはエースと控え投手が比較的バランスよく登板していた早実に比べると、控え投手・百目木もいるとはいえこれまで大会の大部分を佐藤世が登板してきておりその疲労が心配される。本格派投手にありがちな弊害だが、疲労から高めに浮いたりもうひとつボールに勢いがなかったりするようなら一見早実打線との好勝負が期待されそうなムードでも一気に大量点を失い、あの強力打線の格好の餌食になりかねない。
これまで通りの制球力と伸びやかなボールの威力で早実打線にも的を絞らせずきりきり舞いさせるのか、それともある程度好調を維持してもそれをものととせず早実打線が打ち返すのか、まずは佐藤世の調子次第。彼の調子が目名見えて落ちているようなら打撃戦か、早実の一方的展開もありうる。しかしもし彼の調子が万全であれば、蓋を開けてみるまでわからなくなりそうだ。