この状況で、はたして演奏などしていて、良いのだろうか。

と、ずっと、自問自答。

昨日のゲネプロに行くまでに、

なんとかひとつ自分なりの答えを出した。

『いま、できることをする。』

『与えられた仕事をする。』

『とにかく、生きていく。』

音楽がこんなに自分から遠くに離れていくことがあるなんて思ってもみなかった。

正直、音楽を聴いている余裕もなく1週間過ぎた。



昨日のGPでは上垣先生が「演奏会をやる意義について」仰られ、

それは、ぼんやりながらも、自分なりに出していた答えにGOサインが出されたようで、先生の言葉が心に沁みた。

GPは弾きながら涙をこらえるのに必死だった。

おそらく、今日、ここに集まったオケのメンバーは、

みんなそれぞれ、色々考えたに違いない。

音楽を聴きに来る、というのは生きていくためにはそんなに必要ではないことかもしれない。

むしろ、生活の基盤が安定しているからこそ実現できる余暇活動(レジャー)なのだとも思う。

でも、音楽は、単なるレジャーじゃなくて、それ以上の何かを持っている、とも思う。

アマチュアだし、そんな大それたことは言えないけど、

人々の集中力や祈りや思いっていうのは、昇華して、

パワーとなって良い波動を起こすと、私は信じている。



今日は来て下さったみなさま、オケのみなさま、

本当にありがとうございました。



私に弾く機会を与えていただき感謝します。



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演奏会 メモ

日時 2011年3月20日(日)13:30開場 14:00開演 

指揮 上垣 聡

コンサートマスター 西田 史朗

場所 北とぴあ 大ホール

冒頭、黙祷後の曲:J.Sバッハ G線上のアリア

ブラームス  大学祝典序曲

ビゼー  カルメン組曲より抜粋

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界」

(アンコール;ビゼー  カルメン組曲より「セギディーリャ」)