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『1/fゆらぎ扇風機』をご存知ですか?
自然の風を再現する扇風機のこと。
自然の風は一定の強さでは吹きませんね。
大きな風力の変化がたまに起こる
(時折強い風が吹く)中で、
小さな風力の変化がせわしなく起こる
(そよ風が小刻みに吹く)のが
自然の気持ち良い風。
この風力の変化を波で表わせば、
遠くから見れば大きなウェーヴで、
そばでよく見るとその表面には
小さな波がたくさんあるはずです。
大きな波がゆったりした間隔でやってきて、
小さな波は小刻みにやってきます。
つまり、波の大きさは、
振動数(f)に反比例しているわけです。
これは、波の強さが1/fに
比例するということだから、
これを「1/fゆらぎ」と呼ぶのです。
しかも小さな波の形を拡大してみると、
大きな波と相似形になっているんだそうな…
これをフラクタル構造といいます。
部分と全体が同じ形なのです。


これが自然の風の気持ち良さの秘密ですが、
「1/fゆらぎ」とフラクタル構造は風にとどまらず、
例えば、星の瞬きや木々の枝分かれなど、
人間が自然の中に美しさや心地よさを感じる時に
無意識に受け入れている自然の法則なんだそうだ。
確かに星の瞬きが一定のテンポと明るさで
点滅するようなものだったら、
それほど魅力的はなくなります。
あるいは、
太い幹からしだいに枝分かれしていく
樹木の造形美…
これも、一見でたらめのようで
決してそうではない法則に支配された
美しさというわけです。
多くの人が樹木を愛するのは、
その見事な造形美=フラクタル構造を無意識に
受け入れているから。
ブロッコリーの美しい形も
この樹木の造形美と同じですね。



★1/f ゆらぎ はなぜ生まれる?

一見でたらめのようで決してそうではない
「1/fゆらぎ」という性質が自然界に
なぜ見られるのでしょう。
これは、自然界のすべてのものが
密接にかかわりあっていることと
関係があるようです。
理論物理学者・佐治晴夫さんの言葉を借りれば、
「まわりの影響をうけながらも、
できる限り自由に動こうとする結果、
『1/fゆらぎ』という
変動のパターンになるのです。
別の見かたをすれば
『1/fゆらぎ』とは、
偶然性と期待性とが
ほどよく調和した変動だともいえるわけですから、
それが人に心地よさをあたえる変動だということも
わかるような気がします。
つまり、偶然性が強すぎると唐突になり、
期待性が強すぎると退屈になってしまいます」。
PHP文庫『ゆらぎの不思議』)



★地球音楽に聞こえてくる平和な地球

「1/fゆらぎ」とボクがめざす地球音楽の関係とは…。
地球音楽は、一言で表せば、異文化融合民族音楽。
異文化の楽器や音楽が自己主張し合い、
つながりを確認し、支え合いながら、
全体として調和がとれている音の森のような音楽。
民族の伝統に大きく影響を受けながらも、
それをできる限り自由に
自分たちの感性で表現します。
また、民族楽器という特殊性や非合理性に
大きく影響を受けながらも、
できる限り自在に奏でようとし、
「民族や文化の違い」を超えて
調和をめざすのです。
それによって、
期待性と意外性が
ほどよくブレンドした音楽になるのでは
ないでしょうか。

つまり異文化が調和して(バランスをとりあって)
ひとつの形になっている地球音楽は、
地球全体のあるべき姿の縮図でもあり、
理想の地球と地球音楽は
フラクタル構造になっていると言えます。
だから地球音楽の中に、
平和な地球の響きが聞こえてくるのです。