「葉っぱ塾」通信 LEAF

こころの垣根を壊していく音楽(漫画:小澤一雄)

◉つづけるということ
音楽ユニットを結成するときは
つづけるつもりで始める。
つづける価値があると思って始める。
誰もやってないことを始め、それが
認められるまでは年月が要る。
しかし
ユニットの存在は、
自分の思いだけでは
続かないこともある。

オーケストラのように、
やめる人がいても、入る人がいて
つづいていくユニットもある。
中身が少しずつ変わりながら
つづいていくもの。それが
つづける価値のある
本物なのかもしれない。

◉生き方としてつづけること
『ラジオ深夜便』でも言ったことだが、
「不要不急」の仕事に分類された音楽に
仕事として取り組む限りは、
「不要不急」から抜け出せない。
コンサートのお客様が
少ないということは、世間に
必要とされていないことである。
(北海道、福島、山形ではたくさんの
お客様だったが、東京方面では
小平市と立川市以外はずっと、ガラガラの
赤字公演が続いている)。

音楽は生き方であり、
命の使い方である。
命の使い方は使命とも言える。
今は不要でも100年後に必要とされる
音楽を生み出す使命。

宮沢賢治も金子みすゞも
仕事ではなく、生き方として
童話を書き、詩を書いた。
生前はほとんど認められなかったが

100年後のボクが彼らの言葉を必要とした。


みすゞ俳優・中村祐子さんとの
『こころの鈴の音コンサート』より



宮沢賢治・作『銀河鉄道の夜』より(藤平慎太郎・作曲)
読み語り:河向貴子(とーこ)


◉未来人的感性の人たち
100年後に残る音楽をしようと思ったら、
ユニット自体が、ある程度
つづいていかなくてはならない。
ほかにない楽器編成のユニットは、
すぐには認められない。
ジャンルからハミ出しているから。
しかし、
心に届く音楽をつづけていれば、
ジャンルとは無関係に、ほんとうに
音楽好きの
未来人的感性の人たちだけが
認めてくれる。それによって
100年先に必要とされる音楽の
足がかりとなる。

金子みすゞの詩を評価した
たった一人の先輩詩人、
西条八十のように、
その時代の先を行くもの、
まだ誰も認めていないものを
最初に認めるのは勇氣が要るだろう。
それは評論家の使命でもある。
《広い河の岸辺》や
アルパとケーナのデュエットを最初に
認めてくれた有名人は
湯川れい子さんだった。そういう
少数派の「未来人」たちが
認めてくれれば、
100年先に残る可能性がある。

◉自主公演をつづける理由(わけ)
自主公演を続けるのは、
ほかのどこにもない楽器編成の
このユニットの
可能性を広めるために、いろいろ
試す必要があるからだ。
お客様に聴いてもらって
評価してもらうしかない。
依頼される公演を待っていたら、試す場が
限られる。

依頼される場合、時間や内容など

自由にできない場合も多い。

コロナ時代には、100人用の客席に
有料入場者1人のときもあったけれど、
自由にできることが大切だった。

優秀なオーケストラは
自主公演が多い。
自主公演の中心は
「定期演奏会」であり、
優秀なオーケストラほどその
会員数が多い。つまり
自主公演の多さと会員数の多さが
オーケストラの水準を判断する
基準となる。

◉特定の主役を作らない
ボクのユニットも、
三人か四人のオーケストラとして
運営することが、
つづいていく条件になるだろう。
特定の楽器の奏者が主役ではない。
歌い手だけが主役でもない。
編曲に無限の可能性がある。

ボクらのコンサートを聴いた人の
多くは、また聴きたいと思う。
それは一回聴いただけでは、その
音楽の仕組みが
すぐにはわからないから。
一人の歌手が主役でほかの三人が常に
伴奏役ならば、
わかりやすい音楽である。しかし
歌手を氣に入らなければ、二度目は来ない。

特定の楽器が常に主役で、ほかが
伴奏役ならばわかりやすい。

主役だけを聴いていればよい。しかし

そういうコンサートはすぐに飽きる。

ボクらのユニットは

特定の主役をつくらない。
主役のない小編成楽団は、
聴きどころが無限にある。
脇役の役割に思っていた楽器が実は
その曲の雰囲気を決定している
主役だったりする。

◉選曲の基準
世界のさまざまな音楽を採り入れているが、
選曲のときに考えるのは
「この曲は100年後にのこるだろうか?」
ということ。
ボクが「100年後にのこる」と確信する
名曲の多くはすでに著作権切れになっている。
それらは無料で使える名曲である。
昔の音楽家のおかげで、お客様も楽しめる。
そういう昔の作曲家たちは、
もうこの世にいないし、著作権もないので、
恩返しができない。
その代わりに
同時代の音楽家たちの作品で
100年後にのこしたいと思うものを選んで
プログラムに入れる。それは
恩送りでもあるし、昔の名曲のおかげで
「仕事」ができる今の音楽家の
「使命」だと思う。

◉100年後にのこる音楽を選ぶ人たち
認めてくれる聴衆がいないと、
つづけることができない。
コンサートを継続していくことも
ユニットをつづけることも、
お客様からの支持が必要。
「また聴きたい」と思われることだけが
継続への希望の光である。
あくまでも、
お客様との共同作業で
未来にのこる音楽が生まれてゆく。

だから、斬新なだけの一人よがりの
音楽ではいけない。
ここにしかない新しい音楽なのに
なぜかなつかしく、
心の奥に響く音と言葉を
生み出していかなくてはならない。
古さと新しさの間を
心地良く揺らぐ音楽である。
期待性と意外性がバランスよく同居する
「1 / f ゆらぎ」音楽ともいえる。

コンサートをプロデュースする作業は
藝術創造活動のひとつであり、
未来にのこるものを決めるには
お客様が大きくかかわっている。
有名である必要はない。
少数の心ある人が、歌い継ぎ、語り継げば
のこっていく。

AI全盛の時代に、
人間力にしかできない音楽がある。
テレビを信じる一般の人に届かなくても、
未来人的感性の方々の心に届く音。
今の時代には少数派の人たちが、
100年後に残る音楽を選んでいる。
だから、
コンサートをつづけることによって
その意味も変わってくる。
一回だけならば「良かったね」で終わり、
思い出として残るが、思い出は薄れていく。
つづけることで、コンサートの意味合いが
変わってくる。
同じ曲を聴いても前回と違う聞こえ方が
することで、新たな発見もある。
つづけることで、
100年後に残す価値のあるものを
お客様とボクらとで確かめている。


★スコットランド民謡《ナナカマドの木》
やぎりん訳詞《ふるさとのナナカマド》
合唱化計画

■ご支援金 1口 2000円。ご支援者には
1口につき2冊の楽譜をお送りいたします。
■期間:2023年10月末日まで(目標40万円)
10月下旬、楽譜発送予定
■受付口座 
◎郵便振替口座 00180-2-612135 
八木倫明(ヤギリンメイ)
ご送金の際には通信欄に「ナナカマド支援」と
ご記入をお願いします。

◎三菱UFJ銀行 高田馬場支店 
普通 0051411 八木倫明

◎三井住友銀行 光が丘支店 
普通 0724543 
地球音楽工房代表 八木倫明

銀行の場合、明細が不明ですので
お振込みの前後にEメール、
お電話などでご連絡お願いします。
■連絡先 yagirin88@gmail.com
080-5379-4929【やぎりん】年中夢求♪

★自由の風支援金募集♪
1口¥3000のご支援で8月の日暮里公演を
記録したCDまたはDVDを御礼にいたします。
郵便振替口座00180-2-612135八木倫明
通信欄に「自由の風支援」「CD希望」
または「DVD希望」とご記入ください。


■9月25日(月)午後2:00
一橋学園駅北口30秒 喫茶Roダん
■10月29日(日)午後2:00
一橋学園駅北口30秒 喫茶Roダん


亀有駅南口2分 藍(あい)ほーる
◆まりりん・やぎりん・とーこ
読み語りアイリッシュコンサート♪
 9月24日(日)午後2:00


亀有落語会/読み語り音楽会 
亀有駅南口徒歩2分『藍(あい)ほーる』
◆笑福亭里光 落語会
 10月28日(土) 午後2:00
◆まりりん・やぎりん・とーこ
 読み語りアイリッシュコンサート
 11月25日(土)午後2:00
◆昔昔亭桃之助 落語会
 12月30日(土)午後2:00


やぎりんトリオ・リベルタ×渡辺麻衣
岩手県 一関公演♪
11月10日(金)
◎昼の部 午後3:00開演
★夜の部 午後7:00開演
蔵のひろば


やぎりんトリオ・リベルタ×Tommy
立川公演♪
12月17日(日)2:00
立川市女性総合センター


やぎりんトリオ・ケルティカ
Xmas 特別公演
12月20日(水)
◎昼の部 午後2:00開演
★夜の部 午後6:30開演


《ラピュタ・シチリアーナ》動画リンク先

https://youtu.be/Odu3pM_cUfo

◆ご訪問ありがとうございます。このブログを
訪ねて下さった方々の幸運を祈ります。




大好評♪絶賛出版♪
やぎりん(文)+小澤一雄(絵)
絵本『わくわくオーケストラ楽器物語』
(ポトス出版)¥1800(+税)




天使と悪魔の絶望名歌集
「世界が終わっても音楽と愛が残る」
歌:大前恵子(★印)
演奏:やぎりんカルテート・リベルタ(1〜16)
 高橋泉(チェロ)
 藤枝貴子(アルパ)
 清永アツヨシ(ギター)
 八木倫明(ケーナとナイ)

演奏:やぎりんトリオ・ケルティカ(17〜18)
 田中麻里(アイリッシュハープ)
 清永アツヨシ(ギター)
 高橋泉(チェロ)【ゲスト】
 八木倫明(ケーナとアイリッシュフルート)

読み語り:河向貴子(5と7)

1. ガブリエルのオーボエ
  (E.モリコーネ作曲)
2. 『銀河鉄道の夜』〜白鳥の停車場
  (藤平慎太郎・作曲)
3. ふるさと銀河に還る★
  (E.モリコーネ作曲/やぎりん作詞)
4. あなたの肩を借りたら
 【You Raise Me Up】★
 (B.グラハム作詞/R.ロヴランド作曲/やぎりん訳詞)
5. [読み語り]
  パラグアイの先住民族グアラニーの伝説
6. チョグイ鳥 (パラグアイ民謡)
7. [読み語り]
 ニュージーランドの先住民族マオリの伝説
8. ポカレカレ・アーナ★
 (NZマオリ民謡/やぎりん日本語詞)
9. 鳥の歌 (カタルーニャ民謡)
10. 聖母の御子★ (カタルーニャ民謡)
11. 愛は花、君はその種子★
  (A.マックブルーム作詞作曲/高畑勲・訳詞)
12. アマポーラ (J.M.ラカーリェ作曲)
13. もう一度愛の言葉を[切れた絃]★
  (ロシア民謡/やぎりん訳詞)
14. 鶴★【ウクライナ名歌】
  (R.ガムザートフ作詞/Y.フレンケリ作曲/やぎりん訳詞)
15. ワルツ 切れた絃 (ロシア民謡)
16. 小さなオルゴール (ウニャ・ラモス作曲)
17. 思い出のサリーガーデン★
  (アイルランド民謡/やぎりん訳詞)
18. 広い河の岸辺★
 (スコットランド、イングランド民謡/やぎりん訳詞)
19. ムーン・ダンス (清永アツヨシ作曲)[ギター+ケーナ]

CD番号
LIBERTAD-CD8686 【¥2800+税】
◎お申し込みは、やぎりんへ
yagirin88@gmail.com
税送料込みで¥3000にいたします。
*******************

◎エッセイ『広い河の岸辺』
大変好評で、販売中ですドキドキ


クローバー必然と偶然が時を得て生み出した、
大いなる奇跡!
この歌は今後50年、
100年と歌い継がれて
日本の歴史に残るでしょう。
湯川れい子

本の表紙
ドキドキ やぎりんBOOK『広い河の岸辺』
(主婦と生活社)!!¥1000+消費税

コンドル合唱譜混声
やぎりん作詞《コンドルは飛んで行く》
やぎりん訳詞《つばめよ》
吉田桂子編曲
合唱譜が出版されました。
女声三部/混声三部の2種類。
それぞれに、易しい二部合唱の楽譜も
収録されています。
¥1300(+税)全音楽譜出版社


合唱譜女声
ドキドキやぎりん監修の合唱譜が発売(全音楽譜出版社)。
小川類・編曲
☆女声三部/二部
★☆混声三部/二部

《広い河の岸辺》(スコットランド民謡)
《思い出のサリーガーデン》(アイルランド民謡)

2曲セット。
定価¥1200(+消費税)


完成した絵本表紙
ドキドキ葉祥明さんの絵本(文:八木倫明)
『ひろいかわのきしべ』(国土社)
発売しました!!


絵本『ひろいかわのきしべ』推薦文の
帯付きは初版のみです。
クミコさんと湯川れい子さんの言葉が
載っています。

ドキドキクミコさん
いま世界にあってほしいと思うものが
この絵本の中にあります。それは
暗い空をてらす、希望の光です。

ドキドキ湯川れい子さん
この歌は、これからの時代に愛され、
その時代を踏み越えて、
未来に継承されていくと信じています。


クミコジャケ写
合唱のスコアもついた
《広い河の岸辺》CD
You Tubeには載っていない合唱バージョンが
このCDには収録されています。
女声合唱団「青い鳥」が素晴らしい演奏をしています。

★《広い河の岸辺》の本質
『小さな死』からの出発。
http://amba.to/1oBdnE3


★地球人が渡るべき河のこと
http://amba.to/1t0E3O6

***********************

「なにも知らない。なにもできない。
なにもない。
なのに、なにかを求めている。
自分の微力は、よく承知している。
とるに足りない才能についても自覚している。

でも、せっかく生まれて来たのだから
感動したい。共鳴したい。
おなじ心のひとに会いたい。

それがせめて
みじかい生命の軌跡の中で
ぼくらが望むものではないか。

ところであなたは・・・。


★エーリッヒ・フロムの愛の論理と音楽