あたしは冷徹。 | 泡姫日記~風俗嬢の戯言~in Ameblo

あたしは冷徹。

ひとつ前の記事は一体なんだ。すっかり辟易しているよ、あたしは。

あたしはこけしだろ?セックスマシーンだろ?肉便器だろ?公衆便所だろ?

なんで、客に対して人間的感情を持っているんだ。

どうした、あたし。


こういう葛藤がオシゴトの面白いとこでも辛いとこでもあったりするんだな、これが。

いつも、この辺りに悩まされているくせに、面白がってもいる。

あたしっていうのは、冷徹な人間で、なのに時に冷徹になりきれない力のない女だ。

笑顔という鉄の鎧で全身を覆えばいいだけの話なのに、知らないうちにあたしのまんこは涙を流すよ。

逝ってしまえ。そういうあたし。


昨日、店に「HPの写真、顔を出すわけにはいきませんか?」と言われた。

「いきません」と答えた。

HPも雑誌の顔出しも、今まですべて断ってきた。

だから店もあたしに関してはすっかり諦めてると思っていたのに。

「指名も増えるし、こちらも大変助かるのですが」

指名に関しては文句ないほど取ってるはず。

確かに店にとっては宣伝になるかもしれないけれど、

あたしは顔を出してまで、指名を取りたいとも店に貢献したいとも思わない。

それでなくても、近い将来引退することを心に決めているのだ。

汚点になるようなことは何一つ残しておきたくない。

汚点?汚点じゃないな、自分を掻き乱す事実だな。

自分を掻き乱すというのは、誰かを悲しませるということだな。

何年も風俗嬢をしてきたけれど、友達も、もちろん親も兄弟も、

プライベートで付き合いのある人間は、恋人以外に誰も知る人はいないのだ。

危ういことはあったけれど、誰にも知られないように努力をしてきたのだよ。


この店の古くからの常連の客が言う話によると、若いときソープ嬢をしていて、

やめる頃には数人のオキニ(←って最近は言わないか)と契約を結び、

こづかい稼ぎにずーっと関係を続けている40過ぎの元姫がいるとか。

彼も、そんな風に引退した姫と時々会って、セックスしてお金を渡してるんだとか。

あたしもそんな風にしないかと言われたけれど、

っつうか、引退したら、すっかりすべてを洗い流して、

風俗嬢だったあたしは過去から消し去ろうと思っているくらいのあたしだよ。

完全に消し去ることは出来なくても、

客といつまでも繋がっているなんて、まぬけなことはしないよ、あたしは。


営業のために教えまくった2種類の携帯番号も3つのメールアドレスも、

引退とともに、この世から消えてなくなるからね。

店に来もしないで、店外デートの誘いばかりかけて来るあなた、

もうすっかりつき合ってる気になってるプラス思考のあなた、

Hotmailにログインするたびにメッセンジャーかけてくるあなた、

後悔する前に、顔ぐらい見に来ておいたらどうだ。


どうだ。あたしは冷徹だろ?