★☆ パリ - 紙物語 - ★☆ | 私のアンティーク物語・.。*.・o.☆

ある日のパリにて
よく見かける紙モノディーラーのおじいさんに
「香水ラベルはありますか?」と尋ねたところ
未使用ラベルがごっそり入った箱を出して見せてくれました。

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テーブルに箱をどさっと置くと
「勝手に見てね」とばかりに
よいしょと椅子に座り込む、
商売っ気の無い無愛想なおじいさんおじいさんですが、
いつも素敵な紙モノを持って来て下さいます。

1900年初頭、クロモリトグラフ(多色刷り石版印刷)で
印刷された香水すずらんと石鹸*シャボン*のラベル



ほこりまみれの箱の中から
可愛らしい石版印刷の石鹸や香水ラベルがぎっしり。
香水瓶やパッケージに貼り付けていたというラベルは
印刷工場のデッドストックとして残っていたというもので
絵柄ごとに薄紙の帯に
そっと巻かれ入っていました。


薄紙からチラリと透けて見る
美しく儚げな色合いの印刷に
ひと目で心をわしづかみ。キャハハ





たかが紙ラベルといってしまえば
それまでなのですが、
使い捨ての商品パッケージとはとても思えない、
バラ花、スミレすみれ、すずらんすずらんといった可憐なモチーフに
金彩キラキラの愛らしいリボンやラインが入った
芸術性の高い美しきラベルや箱モノ・・・





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恐る恐るおじいさんに
あるだけ全部欲しいと告げ大量のラベルを手渡すと、
あまりの多さにちょっとびっくりびっくりした様子。

「細かいことはめんどうだから」とばかりに
ぶっきらぼうにラベルを袋に詰めながら
1枚、また1枚と無言でおまけを放り込んでくれている。おぉ!
無骨な(失礼)おじいさんおじいさん
こんな粋な計らいが嬉しい。キャハハ

こういう古くからのディーラーさんが年々
リタイヤして減ってゆくのが残念・・・ガクリ

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いつまでもお元気で、
これからも素敵な古紙の世界を
伝え続けて欲しいものです。ほっ

※ こちらの記事は旧ショップブログから転載しました。

▲アンティークショップ Eglantyne(エグランティーヌ)

  
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