さて妊娠と切っても切り離せない魔物

 

それはつわりである。

 

正直今思い返せば

 

多分私のつわりは

 

10段階中レベル5くらいで

 

ダンジョンで言うなら中ボスくらい

 

だったのだが、

 

当時の私は世界を滅ぼしたいと思いながら

 

毎日吐き気にのたうち回っていた。

 

つわりは人それぞれだと聞くが

 

私の場合は

 

世界の全てがシリコン臭になる呪い

 

が発動し、

 

とにかく何を食べても臭い。

 

スパゲティも白米もパンも全部臭い。

 

唯一食べられたのが

 

中華麺と豆腐、辛い物だったので

 

去年の冬頃の私は

 

ひたすらエリックの作った

 

麻婆豆腐 担々麺 ビビンバの具

 

をローテーションで食べていた。

 

途中から何故かお箸の臭いもダメになり

 

ここからは

 

フォークとスプーンで担々麺を食べる生活である。

 

今思えば

 

 

お箸の臭いとは一体

 

 

という感じだが、

 

当時の私にとっては

 

まさに生きるか死ぬかの戦いである。

 

 

 

さてつわり期間中

 

私にとって最大の幸運だったのは、

 

ちょうどエリックが転職のため休みだった期間と重なり

 

2か月間家事を全て丸投げできたことである。

 

それでも当初は

 

何もせずベッドで寝ているだけの毎日が

 

あまりに非生産的で苦痛だったのだが、

 

それを聞いたエリックに

 

「お腹で子を育てているのなら、むしろ生産的なのでは?」

 

と言われてからは完全に開き直り、

 

 

只今子供生産中

 

私のことは工場長とでも呼んでくれたまえ

 

 

くらいのメンタルで残りの期間は過ごした。

 

 

 

 

ちなみに妊娠中期頃助産師さんに

 

お腹の子とたくさんお話ししてあげてね

 

と言われたので

 

 

私 「今日のご飯どうしようかな。」

 

私(裏声) 「ママ、私唐揚げが食べたーい。

(※当初は根拠なく娘だと思い込んでいた)

 

私 「えー、また体重増えちゃうよ。」

 

私(裏声) 「ママ、唐揚げは飲み物よ!

 

私 「そうか、飲み物か。」

 

 

と、ひたすらお腹の子に

 

アテレコして過ごしたのだが

 

それを見たエリックに

 

「そういう意味じゃないと思う」

 

と即座に突っ込まれたのも

 

今となっては良い思い出である。

 

 

 

++++++++++++++

 

 

 

このアテレコはその後ずっと続いたので、

(なんなら今でも続いている)

 

生まれて来たぽんたを見ても

 

あまり初めましての感じがなかったというか

 

ネットでしか会ったことのなかった相手に

 

初めてオフラインで会った

 

みたいな心境でした。