スコットランドでは子供が生まれると

 

その子が学校に上がるまで

 

定期的に保健師さんが家に来てくれる。

 

検診も自宅で行うので負担が少ないのだが、

 

家の惨状を見られるというデメリットもあるので

 

人によっては産院に連れて行く方が

 

精神的にいっそ楽かもしれない。

 

なお私は連れて行きたい派である。

 

 

 

ちなみに余談だが

 

スコットランドの新生児は

 

生後二日目

 

から散歩が推奨されている。

 

これには一応理由があり、

 

日本と違って常に薄暗いスコットランドでは

 

意識して外に連れ出さねば

 

十分な日光を浴びることが出来ず、

 

ビタミンD(多分)不足に陥るため。

 

日本では一か月検診まで

 

家に籠っている赤ちゃんが多いと聞くが、

 

我が家の場合ぽんたは

 

生後10日で公園デビューを果たした。

 

保健師さんに急かされてしぶしぶ外出したが、

 

これは大分遅い方である。

 

 

 

文化の違いのおもしろさよ・・・。

 

 

 

さて、数日前にも保健師さんの訪問があったのだが、

 

今回は離乳食について説明された。

 

スコットランドの離乳食は

 

大体ふやかしたシリアルから始まるのだが、

 

保健師さんに

 

「あなたは日本人だけど、

子供にも日本食を与える予定?」

 

と聞かれた私。

 

離乳食は米から始める予定で

 

日本の離乳食アプリもインストールしていたので

 

「そのつもりです」

 

と答えると

 

「えぇ、それは構わないのだけど、

まだ生魚は与えないでね。」

 

と保健師さんに釘をさされた。

 

 

 

私、とてつもないアホだと思われてないか?

 

 

 

日本人 = 寿司

 

というイメージから出た言葉であろうが、

 

私が離乳食期の我が子に

 

寿司を与えるとでも思っているのだろうか。

 

だとしたらとんでもない誤解である。

 

困惑する私をよそに

 

今度は彼女

 

5大栄養素の書かれたボードを取り出し、

 

「栄養には種類があります」

 

と20分に渡って解説し始めた。

 

日本の検診でも説明されるのかもしれないが、

 

小学校でこれを教わる我々と違って、

 

食育の破綻したスコットランドでは

 

良い歳した大人でも

 

炭水化物やたんぱく質を理解していない人が多い。

 

「今日の離乳食はトーストとマカロニとマッシュポテトで

栄養満点☆」

 

となるのを防ぐためにも

 

この詰め込み教育は必要なのだろう。

 

最後に保健師さんは

 

「紅茶はまだ与えてはいけませんが、

どうしても与えたい場合は砂糖なしで。」

 

と言い残し去って行った。

 

 

 

文化の違いを肌で感じる2時間だった。

 

 

 

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そういえば牧場時代には

 

こんな事件もありましたね・・・。