毎年この季節になると
決まって義母があることでぼやき始める。
もはや季節の風物詩と言っても良い。
直接会ってもメッセージでも
散々同じ話を無限ループしているので
もう耳タコどころの話ではないのだが、
義母の主張を簡単にまとめると
「最近のクリスマスはなっとらん」
である。
曰く、
・ 昔のクリスマスはもっと伝統と格式があった。
・ ツリーもイヴに出すのが正式で、11月から出すなど嘆かわしい。
・ プレゼントも昔はもっと素朴な物を贈り合っていた。
・ 最近のクリスマス商戦は見ていられない。
・ キリスト教の精神はどこへ行った。
エトセトラエトセトラ・・・。
いやそれを仏教徒に言われても。
と思わなくもないが、
敬虔なキリスト教徒である義母は
毎年この季節になると
要所要所にこの話を挟んでくるので
私としてはそうですねと同意するしかない。
確かにクリスマス商戦は
年々激化し前倒しになる一方なので
義母の言うことは多分全面的に正しいのだが、
正直私としては
正式なクリスマスツリーの作法など
すこぶるどうでも良い。
よって義母がツリーを出すタイミングで出すのが
私にとっての作法である。
さて、先日合唱の練習で
とある教会に行った時のこと。
ドアを開けた私を温かく迎え入れたのは
天までそびえ立つクリスマスツリーと
キリスト生誕劇のオーナメント、
壁を飾るクリスマスカラーのリボンだった。
いや、教会が11月に出しとるがな。
義母がこの勝負に勝つことはなさそうである。