車の運転中に危険回避行動を取らざるを得ない経験をしたことがあります。片側二車線の中央側を走行中に、車列に準じての走行であり、青信号で交差点を通過しようとしていました。何の問題のない交差点通過のはずでした。

突然、左側から軽自動車が信号無視で突入してきました。ステアリング回避で衝突せずに難を逃れました。時間にして数秒。うーん、2秒くらいでしょうか。

しかし、この時、わたしの中ではスローモーションだったのです。


・若い女性が運転していました。
・目と鼻の先、表情も見て取れるような距離です。
・顔がこちらを向いていませんでした。
・少し左斜め前向こうを向いていました。
・おいおい、こっちを見てないじゃないか! と。
・距離とスピードからブレーキは間に合わないと判断しました。
・反対側にステアリングを切る前に、対向車線を確認しました。
・幸いにして、対向車には車がいませんでした。
・あ、これなら避けられる。
・交差点のど真ん中付近です。
・軽自動車を避けつつ急ハンドル。
・シフトダウンしている時間は無いな(マニュアル車)
・で、アクセルを少し加速。ああ、やっぱ加速しないな、、、
・で、対向車線にはみ出ます。
・あら、対向車が接近して来るのが見えます。
・でも、元に戻るのには間に合うと分かりました。
・ステアリングを切り戻し、アクセルキープで元の車線に戻ります。
・タイヤがキュルキュルときしむ音が聞こえています。
・タイヤが路面をしっかりグリップしている実感がありました。
・大丈夫、滑らないで戻れると確信。
・信号はまだ青でした。
・何事もなかったかのように車列に戻りました。
・でも、心臓はドキドキしていました。

これが2秒ほどの間にですね、見えた光景と、考えて行動したことです。その最中は非常に冷静でした。さすがに大きなインパクトだったせいか、とても良く覚えています。

とても不思議な感覚だったのを覚えています。
なんだったんだ? いまのは? と。
全てがスローモーションでした。


これに似た経験をされた方には複数お目にかかっていますので、わたし独自の経験ではないようです。となると、恐らくは人間に備わった能力なのでしょう。火事場の馬鹿力というものでしょうか。封印が解かれる瞬間です。

緊急事態に応じる能力が潜在的に秘められている。きっとそうだ。我々は使ったことのない能力が、もっとたくさんあるのだ。我々は37億年の生命の歴史で獲得してきた能力の殆どを封印されているのだ。DNAという取扱説明書に記載されていても、殆ど使うことなくこの世を去るのだろう。その一部を使っている人が超能力者やヒーラーだったりするのかなあ。

そのDNAの機能をあれやこれや読み解いて使い込んでいるのが癌細胞だろうな。薬剤耐性能力を発揮したり、転移するための物質をばらまいたり、不老不死みたいになったり、同じ身体のDNAをもっているのに、正常な我々の細胞は使うことができないのだ。癌化した細胞だけが自身のDNAから必要な能力の部分だけを引っ張り出せるのは不思議である。きっと普通の身体は劣化して朽ちて死ぬプログラムが組まれているのだろうな。それが自然の節理というやつかなあ。

生物は変容する。増川先生は映画「蘇生」でおっしゃっていました。生命体の構造が単純であるほどに環境に適応した変容が容易なのは想像がつきます。インフルエンザウイルスが変容し続けるように、薬剤耐性菌が次々と登場するように。高等生物は即時変容はできませんが、世代を超えて変容し続けていますね。寒冷地に移住した人類は背が高く細く色が白く鼻が高いし、熱帯に移住した人類は背が低くガッシリして色が黒く鼻が大きく広い。アジアは白人と黒人の間くらいの特徴ですが小柄で華奢ですね。高等生物も変容するのです。時間をかけて。それを「進化」と呼んでいるのでしょう。

遅れてきた生命体の人類の営みにより、この100年で環境は激変しています。地球環境的には悪化しているといえる状況です。となると、新しい能力を持った人類が登場しても何ら不思議ではないだろうと思うのです。化学物質過敏症や電磁波過敏症と「病気」で括られていますが、実は不要物を拒否する能力に長けた新人類の登場なのかもしれません。もっと新しい能力を発揮する超人、超能力者が続々と誕生するかもしれません。放射能に適応する人類が登場するかもしれないですね。

新人類が現れた場合、以前の魔女狩りのようにならないことを願うのであります。

人類よ、寛容であれ。