もう市販目前だと、テレビで紹介されていました。一見すると、とても便利で素晴らしい感じ。でも、出演者からも疑問を投げかける発言もありました。

 

そう、

分かってどうするのか?

 

ということです。

 

早期発見早期治療と申しますが、どんなに早期発見であろうとも、発見された時点で発症しています。ただ、早い内に芽を摘めば「大事には至りにくい」ということです。大まかにいってしまえば「延命」ということになり、治癒ではありません。

 

根本治癒することと、病気の芽を摘むこととは、同じことではないのです。ですから、元の健康体に戻ったと勘違いのないようにしましょう。

 

 

さて、尿検査を行ったとしましょう。

 

安いので、気軽に検査する事となるでしょう。

 

で、陽性だとします。

 

それは、

 

「貴方には高確率で”がん”があることが分かりました」です。

 

その”がん”の可能性は15種類です。

 

で、どうします?

 

体内のどこかに”がん”があることだけが分かるのです。

 

放置しますか?

 

いや、いろいろと検査するでしょう。。。

 

何の検査をしますか?

 

一番手っ取り早いのは恐らくPET-CTでしょう。

(診療報酬は10万円、3割負担で3万円が相場みたい:造影すると2割増し)

 

PET-CTは、放射性物質を注射して、全身のCTを撮るという内外の被曝検査です。

 

したいですか?

 

じゃなくて、医者から提示されたらするでしょうよ。

 

あるかどうか分からない”がん”を探すためには受けるでしょうよ。

 

画像で1つ見つかれば、そこを集中的にCTとMRI、場合によっては超音波や内視鏡検査などの追加検査をするでしょう。

 

病変が離れて2つ以上だったら?

 

いきなりのステージ4(末期がん)となります。

 

でも、それが本当に”がん”なのかは不確実です。

 

確定するにはどうしましょうか?

 

生検します(そこを刺して組織を取る)

 

 

画像で発見できなかったらどうしましょう?

 

頭の先から足の先まで、ありとあらゆる精密検査を受けないと気が済まなくなるでしょう。

 

それは何をもたらすのか?

 

恐らくは医療費の増大であり、患者さんの恐怖増大であり、精神的衰弱を招くでしょう。

 

また、精密検査で、もし、もの凄く小さな腫瘍が見つかったらどうしましょうか?

 

医者はこう言います。

 

経過観察をしましょう

 

経過観察、という名の放置プレイは、やはりその人へ不安を植え付ける以外にないでしょう。不安で過ごせば、免疫能力は下がりますでしょうに。下がれば発がんを促すでしょうに。結局なんなんだ? という話にもなりえるのです。

 

 

ただ単に病気を発見したとしても、根本治癒の術を持たない現代医療に対し、早期発見の検査を行う意味が医療側と患者側に問われていくことを願います。発見する意味を明確にしましょう。