最近持っていたマンションを売りました。

 

 新築で買って何十年の中古ですが、思っていたより良い値段で買ってもらいました。

今は新築マンションの価格が軒並み上がっていて、東京だと1億円台を超える物件も珍しくないそうです。逆に普通のサラリーマンが年収の5~6倍くらいで買える新築マンションが品薄で、中古マンション相場もつられて上がっているようです。

 経済も不安定でまたいつ不動産が暴落するかわからないなか、いい時期に売り抜けられた感じがしています。

 

 ところで、マンション売却ってやってみると予想以上に手続きが面倒くさいことを初めて知りました。備忘録を兼ねて以下経過を書いてみます。

 

 物件売却に向けて動き出したのは去年の11月初旬でした。

 まず、売却を決めて仲介企業を決めたあとに物件を見てもらいました。その際、買った当時の契約書関係の入った書類一式(何も考えずひとまとめにしておいただけのもの)を担当の方に渡しました。

 

①   所有者名義の変更、相続

 まず、名義のこと。買った当時は父に資金援助をしてもらった関係で家の名義を自分と父の共同名義にしていました。父は数年前(平成29年)に他界しているのでまず「遺産分割協議書」で所有権を自分一本に名義変更の上「変更登記書」の手続きをする必要があります。その旨担当の方に言われ、やった記憶はあるので関係書類を探してみますが家の中どこを探しても見つかりません。その後、司法書士より「相続登記と名義変更が終わっているのであれば調べられる」とのことで調べてもらったところ、確かに一連の手続きは終わっていました。その代わりに「登記識別情報通知」を受け取っている筈であるとのことでそれを出してほしいと言われます。そこで改めてその「登記識別情報通知」を探しますが、すでに関係書類を捜索しているので見つかるべくもありません。 

 その後、本件は仲介担当の方に最初に渡した書類一式の中に他の書類と一緒に紛れ込んでいたことが判明、事なきを得ることができました。

 そもそもその手続きをしたこと自体うろ覚えで、まして「変更登記書」とか「識別情報通知」などろくに中身も見ずにファイルしてしまったので、書類の区別も、持っているという意識すらもなくなっていました。売却するときに必要になるところまで思い至らなかったのが正直なところです。

 

②   物件間取り図

 マンションを買う人は当然間取り図を見て検討します。自分も買った当時にパンフレットに記載されていた図を持っていたのですが、数年前に捨ててしまったような気がします。他方物件の契約書に添付されている図は建築物の図面でいわゆる間取り図とは違います。仲介の方に間取り図の提出を依頼されたのですが、あったはずのパンフレットは既に捨ててしまったので、仕方がないので今中古で売り出している同物件の同じ間取りのものをメールして勘弁してもらいました。

 

③  管理会社関係

 売却にあたり、マンション管理会社から「重要事項調査報告書」の最新版を入手する必要がありました。これは購入時に必ず受ける「重要事項説明書」の説明内容をアップデートしたもののようです。管理組合との関係で「長期修繕計画書」と直近3期の「総会資料」「総会議事録」「管理規約」が必要になります。

 このほかにもマンション管理費用の証明(これは毎月銀行から引き落とされている管理費の記録で証明)、個別要修理箇所の修理可否及び費用負担の説明、が必要になります。なにしろ管理組合はめんどくさくてこれまで一度も出たことがなく、総会にも委任状送るだけで出たことはなく、もらった郵便物もそのまま、、という感じだったので売却時に初めて管理会社の人と接したという不良住民であることを改めて感じました。

 

④ 「物件状況確認書」と「付帯設備表」

 売却にあたり、家の中の全設備についての記載とその稼働状況(具合の悪いところはないか、等)を報告する必要があります。結構細かくて骨の折れる作業です。

 

⑤  住宅ローン抵当権抹消登記資料

 住宅ローンを受けた時に金融機関に設定される物件への抵当権を解除する必要があります。自分の場合住宅ローンはかなり前に繰り上げ返済していたのですが、抵当権抹消の登記は行われていないことが判明しました。このため司法書士に代理で手続きをしてもらいました。この費用に約4万円かかりました。

 

⑥  固定資産税納税通知書

 マンションには当然固定資産税がかかるのですが、購入以来これをいくら払っているかなど全く目がいかず引き落とされるままにしていました。今回売却にあたって売主と固定資産税を日割り分割する必要があり、その関係で自治体が発行している納税通知書が必要と言われました。この通知書は毎年5月~6月ごろに物件の所在する自治体が発行して、支払いも一括から4分割まであるようです。自分は銀行の記録から確かに引き落とされていることは確認しましたが、通知書の方は見ないで放置し、その後どこにしまったか(あるいは捨ててしまったか)検討もつきません。結局仲介の方にお願いして税務事務所で台帳を調べてもらい事なきを得ました。

 

⑦   実印の印鑑証明と住民票

 最後に必要となったのがこれ。これは最近ではマイナンバーカードがあればコンビニでも取れるので便利になりました。

 

 

とまあ、以上のような感じです。もしローンが残っていたら、もし他人と共同名義で保有していたら、さらに面倒くさい手続きがあったかもしれません。自分は生来面倒くさいことは嫌いなのでこの手の手続きには辟易としてしまいましたが、仲介の方が精力的に連絡、助言をしてくれたおかげで何とか最後までこぎつけることができました。結局売却は1月末に完了したので着手してから2か月という道のりでした。終わって肩の荷が下りた気分です。以上備忘録でした。

 

ではでは。