地震後3日くらいはテレビにかじりついていたわたしですが、そのうちテレビには大事な情報が流れていないことに気づき、途中からパッタリ見るのをやめました。


そんなある日、仕事を終えて夕食の支度をしに台所へ行くと母が、「放射性物質が東京にも流れて来てるんですって。窓閉めたほうがいいって、ラジオで言ってるわよ」と言うではありませんか!


化学物質過敏症のため、わたしは真冬でも窓を開けたまま寝るほどで、年がら年中窓を開けっぱなし。


その日も寒さにもかかわらず、窓を開けて仕事をしていましたが、なぜか頭が痛かったのです。

そんなことはめったにないことなのですが。


「え”~!! もしかして放射能のせいで頭が痛かったのかしら!?」フツーの人がなんともなくても、過敏症のわたしなら、そんなことがあってもおかしくはない!


一瞬にして顔は真っ青、頭は真っ白。


「そんな大事なこと、どうして教えてくれなかったのよ~!」と母を責めるも、母はいたってのん気です。


じゃあ、窓を閉めたままで、晩御飯をつくる? でもガスを使ったら、窓開けないと(あるいはファンを回さないと)、酸素が足りなくなって、問題だよね?


じゃあ、電子レンジか?


電子レンジ調理は体に悪いのに~!


でも放射性物質吸い込むよりはいいか。


でも、今電力不足してるんでしょー。

しかももっとも不足する時間帯じゃないの?


そんなときに電力食う電子レンジわざわざ使うかぁ?


こうやって現代人が便利さ求めすぎるから原発増えちゃったんじゃないの~!


などとさまざまな思いが一挙に頭の中に渦巻き、あ~もう、どうすりゃいいっていうんだ~!! とパニックに。


その後なるべく窓を閉めて生活してきましたが、気温が高くなるとともに、家のどこからともなく、ホルムアルデヒドが揮発してきます。


それでも窓を閉めていると、微熱が出てくるのです。


窓を開ければ放射性物質。窓を閉めれば化学物質。


究極の選択。もう泣きそう。


いい加減にしろ~! 安心して吸える空気を返せ~!! と、叫びたい気分です。


「ただちに健康に影響はありません」が政府の決まり文句ですが、ただちに影響を受ける敏感な人たちもいるのです。

放射線の影響、侮ることなかれ!