今日は午前11時から襲名公演の昼の部を観た。「鳴神」の七之助さんが、私には勘三郎さんに似て見えてびっくりした。色っぽくて可愛いいその仕草の部分部分がお父さんに似て思えた。「土蜘蛛」の闇を抱えた凄みを新勘九郎が良く出していたと思う。仁左衛門さん、吉右衛門さん、勘三郎さん三人揃っての番卒も余裕のあるおかしみがあって見ごたえがあり、三津五郎さん、福助さん、橋之助さんそれぞれの個性も光っていた。


私が「桃太郎」「舌切雀」を書かせて貰った時のことなども色々と思い出しながら客席に座っていた。


しかし、まだ子供だった二人の兄弟の役者がこんなにも成長し、苦悩しながらも様々なものと戦いながら立派に舞台という宇宙に独自の世界を作って行くのだな。と胸に迫るものを感じたのだった。




 夜、家では、わざと「男子禁制劇作家倶楽部」と私が勝手に名前を付けた新年会があった。若手の女性劇作家のラフな食事会である。劇作家協会の中で私もいつの間にかベテランになってしまったが、戯曲賞の審査などで女性の劇作家が少ない現状をなんとかしたいとずっと思ってきた。男性作家が全く気がつかずに書いている女性蔑視のシーンなどに私は敏感に反応してしまったりするのだが、それを説明するのが雲を掴むくらいに大変だったりするのである。あと一人女性がいればと地団太踏むことが多い。このことに関しては長くなるのでまた別の機会に書こうと思うが、今日は昨年再演した私の一人芝居を書いてくれた石原燃さん、サリングロックさん、樋口ミユさんと、篠原久美子さん、嶽本まゆみさん、三谷るみさん、やまうちくみこさん、そして劇団員で戯曲も書く谷口幸穂、「ゲゲゲのげ」オーディションメンバー金田、佐藤、原田が会の準備を手伝ってくれた。ジャンルや作風を超えて、最近観た面白い芝居のことを話したり、愚痴ったりと気楽な会を時々開けたらと思っている。子育てをしながら、働きながら必死に書き続けている劇作家たちが沢山いる。少しでも女性作家たちがどんどん書いて行ける環境を整えていけたらと思うのだ。


 鍋を囲み、持ち寄ったスイーツを食べたりしながら今流行っているという「女子会」ってこんな感じなの?とふと思ったりした。写真も撮ったので方法が分かり次第載せるつもりでいます。

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