one more thing~sonoato~より2年遡ります。
職場の先輩に頼まれてユノヒョンと一緒に参加する事になったクラブの周年パーティーでのエピソード♡
one more thing~second~の続き。
では、もう少しこの2人にお付き合い下さい♪
~チャンミンside~
ヒチョルヒョンが狙っている女の子のお願いは、
────ユノを周年パーティーへ連れてきて。
それだけでも、・・こうなることは容易に想像できたのに、──────。
銀行の本部検査が入り、休日出勤になってしまったヒョンの帰りを待って遅れて入った初めてのクラブ。
「・・チャンミナ、わかった?」
「・・・しつこいです。」
マンションを出たあたりから、それはもう何度も何度も、・・・
知らないヤツについて行くな!!とか。
────子どもじゃないんだから。
それにヒョンに勝手に選ばれた部屋着のような洋服で、・・行く前からもう帰りたい。
重厚な装飾が施された扉をあければ、耳をつんざくような音、音、音の洪水!!
「ぅわ!!」
思わず顔をしかめた僕を見て、──ほらな?って、最初から行くことを反対していたヒョンにとって満足のいく僕の反応で。
悔しくて、フイッと顔を背けたところを狙ったように耳元を唇が掠めて。
「つき合ってやったんだから、帰ったら今度はおまえがつき合えよ?」
なんて、・・今朝の甘い空気が抜けきれてないね?ヒョン。
入り口付近に見知った顔を見つけた。
え~、と、・・・「ジオさん!!」
「お~~~!!チャンミ~ン!!」
気さくに笑顔を向けてくれるこの人はヒョンの学生時代からの友人で、僕が唯一なまえと顔が一致する人。
「ユノ~~!!!おっせーよっ、おまえ!!」
「おいっ!!ユノが来たぞー!!」
あっという間に周りに人垣が出来て、あちこちから伸びる腕にヒョンが連れていかれてしまう。
「あ、チャンミナ。」
ぐいっと僕の腕が引かれて、バランスを崩した背中がトンっとヒョンの胸に収まったのを。
両手が僕のまえに回って、肩にのせた顎、・・・ニッと笑いながら。
「コイツ、・・俺のかわいい後輩だから。手だすなよ?」とか。
周りが一瞬、躊躇したように息を飲んだのがわかって。
真っ赤に火照った顔を隠すように、首だけ後ろを向いてヒョンに耳打ちしたんだけど、
「銀行の人もいるから、絶対あやしい事しないで。」
って、────意味、分かってる?
さらに腕を締めつけるから、僕の方が反り返りそう。
「おいおい、・・チャンミン可哀相だろ?そろそろ離してやれよ。」
僕の事情をなぜか同じ職場のヒョンよりも分かってくれてるらしいジオさんに助けられて、
ジオさん、・・この人についていこう!
そう、心に決めた。