AI wo Motto Ⅱ(40) | えりんぎのブログ





~チャンミンside~



















「なんだよ?・・・ユノ?」



ぷにっ、とその頬をつまむ。

目をまん丸くしたユノ。



「え、・・と。・・そっちこそ、なに?気味わりーんだけど?///」



せっかく人が勇気を振り絞って言ったのに。



「・・イタリア行きの事、聞いた?、だよな?明日、送別会してくれる、って言ってたし。」


「もしかして最後に俺を喜ばせてやろう、って魂胆?」



僕の言葉が信用出来ないのは分かるけどさ、


明らかに腰がひけてる。


ユノらしくない。





「そのイタリア行きって、───僕も強制参加なんだろ?」


ポツリ、言ったら。


ふふ、・・面白い。
初めて見た、───ボッ、と真っ赤になったユノ。



「は?、えっ?///どうして、それを?///」


焦りまくってるユノに、どうしようもなく愛おしさが込みあげる。



───好きで、好きで、・・好きで。


ユノへと続く道しか、もう僕には見えないほど。



「・・さあ?」


素直じゃない僕はそれでもとぼけちゃうんだけど。


「っだよ!!・・誰に聞いた?おいっ。///」



パラッと捲れた肩先を揺さぶるから、毛布が落ちて寒いじゃないか。


毛布の端っこを掴んで、ユノごと体当たりのように転がった。


毛布の中は真っ暗で、僕の肩に顔を埋めるような体勢になったユノが、動揺したままアワアワしてるのがおかしい。




「チャンミンッ、・・わ、・・なんだよ?ちょ、・・離せ、って。」



「─────やだ。もう離さない。」



「え?」



頭から2人分すっぽり毛布を被ってるのに、伸ばした足先だけが空気に触れてちょっと間抜けな光景。



指でユノをなぞる、───頬に、顎に、・・通った鼻筋、そして唇。


チュ、・・濡れた感触。



「・・・チャンミン?」


暗闇の近すぎる距離に紛れて言っちゃえ。


「ユノ、・・面倒くさい僕で、ごめん。・・まだ、僕の全部が欲しい?」


戸惑ってるのか、黙ったままのユノ。


「────今さら?でも、僕は欲しいんだ。ユノの全部。ねぇ、・・くれる?、って、ぅわ、・・っ!!」



最後まで聞けよ、────って、文句も言えない。



いきなり押しつけられた唇。
ただでさえ酸欠気味の毛布内でさらに呼吸困難。



「ん、っ・・!!!、・・くるし、・・っ!!」



パッと離されて、


ね、どんな顔してる?・・見たい、


毛布を避けようと両手をあげたら、体勢を変えながらガシッと掴まれ、


僕の上に乗り上げるように片肘をついて、もう片方の手は僕の両手を拘束したまま動きそうにない。





「な、・・もっかい?」



「は?///」



「────もう1回、言って?」



「い、っ、嫌だっ/////。」



ゴソッ、毛布の擦れた音。
微かに感じる柔らかい感触。



「ちっ、・・まさかドッキリとかじゃないだろーな?」



目測を誤ったのか、僕の唇から2㎝ほど外れてユノのが触れた。



「ばっ、ばかじゃね?///」



なんだよ、もう。
素直にユノだけだよ、って伝えたくて来たはずなのに、これじゃあ今までと変わらないじゃないか。




焦らすように、誘うように、・・僕の口元を弄るユノのそれ。





熱い息づかいが、───ユノ、どんどんお互い昂ぶってきてんの、・・分かってる?