目下、志望校目指してガリ勉兄さん。
定期テスト3日前かな?
ちゃあちゃんと帰宅して、「この世の終わり」と顔面に書いてある(かのような顔つき)の兄さんに気づくおかん。
「どうかした?」と尋ねるも、なんもないというのでとりあえず放っておく。
ご飯の支度をしていると、ヌーッと後ろに立つ兄さん。
「ねえ、もう勉強やめても良いかな?」
と言ってきた。
頭フル回転しながらポーカーフェイスなおかん。
(今まで突っ走ってきたからな。まずいな。大丈夫かな?なんて言って欲しいんだろう。)
「うん。ええよ。別に。ママのために勉強しとるわけじゃないやろ?自分のために頑張ってきたんやろ?しんどいなら一回やめたら?ほんでまた勉強したくなったらすれば良いんじゃない?」
と正直に言ってみた。
普通にそう思ってるし、兄さんが頑張りすぎて心配はずっとしてる。
兄さん「うん。なんか勉強がどんどん楽しくなくなってきてる。しんどい。」
(おかんは人生で勉強が楽しかったことなどありませんよ)
ということで、とりあえずご飯を食べることに。
(あれ?顔面のこの世の終わりという文字が消えている。勉強せんで良いと思ってスッキリしたんかな?まあそれならよかった。)
食後、
おかん「もう勉強せんでいいなら、明日ママとドライブでも行くか!学校も休もうぜ!カラオケ行く?」
と誘ってみた。
秒で断られた。
「いや、ごめん。勉強する。やっぱやるだけやってみるわ。」
はや。
立ち直るの、はや。
別に良い点取らなくてもいいと思ったら、急に勉強が嫌ではなくなった様子。
勝手に追い込まれがちな兄さんなので、こんなふうに言い出すことはあると思っていた。
おかんは兄さんがどんなにポンコツでも構わない。出来ないことは出来ないと投げ出したって構わない。兄さんがしんどい思いをする方が辛い。
だけど、反面、兄さんの今までの努力が実らないことに対する恐怖心がある。
兄さんが傷つくところも見たくないのだ。
本当はとっくに、受験なんておかんの方が投げ出してしまいそうになっている。
だけど、兄さんはヘナチョコに見えて、おかんなんかよりずっと、実は芯のある男だから、多分おかんより前に投げ出すことなどないと思う。
だからおかんは、兄さんの顔に「この世の終わり」と書いてある(かのような顔つき)の時には必ず気づいてあげたいし、兄さんの欲しい言葉をかけてあげたいんだ。
て、思ってはいるけどさ、まだ2年の3月でこんなストレスな感じなの?受験って。
近いからという理由で選んだ高校に行って、勉強したくないから得意な2教科で入れる大学に行ったおかんには、受験勉強という4文字が全く刻まれていない。
応援しかできない。
頑張れ兄さん。