「人参洗い」から知る『全体意識』

こんばんは、守田矩子（のりこ）です。

先日、人参を洗っている時に、
自分の中の変化に気づいたので、
備忘録として残しておきます。

私が現在所属しているコミュニティ

淡路島の「ありがとう村」は、
農業コミュニティです。

自分の空いている時間に村に行って、

農作業をしたり、野菜を加工をしたり。
いつ行っても良いし、行かなくても良い。

いつ行っても、どこかで誰かが
何か活動していたり、休んでいたりします。
子どもたちは、いつでも元気いっぱいに
村を走り回っています。

村には、とてものどかで、
柔らかい時間が流れています。

月に一度、皆が集うファミリーデイでは、
100人以上の村民に、

ランチとデザートが提供されます。

そのため、事前に大量のお野菜の準備や
仕込みが必要になるのですね。

3月のファミリーデイの2日前、
私を待っていたのは、
「人参を洗う」という作業でした。

（明想仲間の豆ちゃんが並べた人参。

人参の断面の美しさよ）

コンテナいっぱいの人参を、
屋外でひとりで3時間、洗い続けました。

ちょっと肌寒かったのですが、
くみ上げた地下水を使うため、
水はとても暖かく、手がかじかむような
冷たさはありません。

しかし、

ずっと同じ姿勢で洗い物をしていると、
途中で腰が痛くなってきたり、

足が痛くなってきたりします。

すると、
“そんなに綺麗に洗わなくても、

ええんちゃう？”
“適当に終わらせてしまえww”
という悪魔の囁きが聞こえます。

しかし、
”この人参、子どもたちも
口にするんだよな～”と思うと、

“やっぱり、丁寧に土を落とそう！”
と気持ちが切り替わります。

ちなみに、全部、やり遂げる必要もないし、
途中でやめても、全然、問題はありません。

人参洗いをしながら考えたのは、

“明想を知る前の私だったら、
「黙々と3時間、ひとりで人参を洗う」という作業は

素直には出来なたっかだろうな～”
ということ。

個別意識バリバリで、

優位性や特別感を持ったままの

私だとしたら。。。

・なんでこんな単純作業を私がしないといけないんだ？　とか

・もっとやり甲斐のある仕事をさせてくれよ！　とか
・私も、みんなと同じ場所でワイワイ作業したい　とか
・私だけ、仲間には入れて貰えないのかも　とか

考えていただろうを思います。

しかし、この日の感覚は、

全く違うものでした。

人参を洗いながら周囲を見渡すと、
村に居る人たちが、
それぞれ自分の持ち場で、
それぞれの作業をされていました。

・畑で農作業する人
・野菜を分配する人
・食事の段取りをする人
・卒業式の準備をする人
・村の子どもたちのお世話をする人

などなど。

村全体を見ながら人参を洗っていると、
自分が、『全体の中の歯車のひとつ』として、
機能していることが感じられました。

すると、何故だか、

じんわり涙が出てきました。

私だけではなく、村に居るみんなが、

『今ここで担当した役割』を
淡々とこなしていました。

皆が、バラバラなことをしながら、
全体が調和しています。

まだ入村して間もない私に
今、出来るのは、この人参洗い。

好きな作業でもないし、
嫌な作業でもないし、
自分が求めた訳でもないし、
強要された訳でもありません。

疲れたら、途中で作業を止めても、
誰から咎められることもありません。

現に、途中で雨が降ってきたので、
人参をあと少し残したところで、
この日の作業を終えました。

この日の私は、
『全体の中の歯車として廻る』
という感覚を、人参洗いを通して、
しっかり感じることが出来ました。

その感覚の中で、涙が止まりませんでした。

泣きながら人参を洗う女よww

昨年の8月に、ようやく理解できたと感じた『全体意識』↓
「全体意識の勘違い(≧▽≦)」

歯車の大きさによって価値は変わらない。

大きな歯車が偉くて、
小さな歯車がダメなのではない。

だって、どんな小さな歯車であっても、
欠ければ、全体の動きは止まってしまうのだから。