「“ROCKの祭典”に、J-POPグループの俺たちが出て大丈夫なの?」
これが『ROCK IN JAPAN FES.』から出演オファーが届いた時の正直な感想。だから二つ返事で快諾という訳にはいかなかった。
言葉や人種の壁、国境を越える音楽。でも(誤解を恐れずに言えば)ロッキンジャパンには“音楽のジャンル”というあやふやなラインを越える事だけは頑なに拒否する(特にPOPSを毛嫌いする)人がたくさんいるイメージがあって、その人たちはFUNKY MONKEY BABYSの出演を一体どう思うのか。
少し時間を頂いて、みんなでミーティングを重ねた。
そして最終的に出演を決めたのは「そんな人たちに叩かれてみたい」「ライブ中に挑発してみたい」という一見ポップなメンバー3人の裏側に潜むSっ気なのかMっ気なのかよく分からない変態かつダークな動機だった(笑)。
迎えた『ROCK IN JAPAN FES.2012』。最終日のGRASS STAGE。
ライブ前は武者震いしながら、アウェイ感バリバリのステージで、どんな挑発的なMCをぶっ込もうか…そんな事だけを考えていた(笑)。
で、いざ、ステージに飛び出してみたら…
5万人…? 6万人…? 主催者側も把握できない程のたくさんのお客さんと、ものすごい大歓声。
思いきり肩すかしを食らった俺。出演を決めた変態的モチベーションや、事前に考えていたMCが全く意味をなさなくなり、
逆にテンパり…(苦笑)、
そして偏見を持っていたのは、むしろ自分たちの方だったという反省の意、「疑ったりしてごめんなさーい!」の気持ちをそのまま情熱に変え、マイクで吐き出した。
ふと我に返れば、いつも通り全身全霊のステージ。ごちゃごちゃしてた思考回路も、夏の暑さとライブの熱さで一気に蒸発して、ぶっ倒れる寸前の完全熱唱。終演後の“燃え尽きて灰”な状態ですら本当に気持ちよかった。
いや、もちろん否定的な意見は未だにあると思うし、それについてどうこう言うつもりは無い。
でも少なくともライブ中に対面した数万人の笑顔が、俺の中でひとつの答えになったんだよ。
単純明快。真っ直ぐ歌えばいいんだ。真っ直ぐに歌えば、真っ直ぐに受け止めてくれる人がいる。それがすべてだ。
これから俺たちFUNKY MONKEY BABYS…
なんかカッコいいイメージがある“ロッキン系ミュージシャン”として頑張ります!(ドヤ顔)
…ウソです。怒らないでください。
m(_一生無理_)m
『ROCK IN JAPAN FES』のような若い子たちが中心のエネルギッシュなステージも好きだけど、あくまでもFUNKY MONKEY BABYSは、おじいちゃんおばあちゃんから幼稚園児まで幅広い世代の方たちが一つになって、歌って踊って励まし合えるJ-POPグループ。
それが俺の誇りなんだ。
そこだけは誰にも否定はさせないぜ。(ドヤ顔)