「私、治りましたか?」

 

これ、職業柄よく聞かれるんですが、

これを聞かれた時の最適解が全くわからず早10年以上。。。

 

他の同業者の方はこれに対してどう答えているんだろう?

と思いながら、

 

僕はというと、

クライアントさんに聞かれる度に

「え?」「は?」「ほ?」

と大根役者っぷりを発揮して必死にはぐらかす今日この頃です。

 

 

というのも、そもそも“治る”って何なんでしょうか?笑

 

よく使う言葉だけど、

恥ずかしながら僕はよくわかっておらず、、、

 

でも、流石に施術家として、

それはどうだろう?と思い

“治る”

を改めて辞書で調べてみました。

 

そしたら、

「病気や怪我が良くなって、元の健康な状態に戻ること」

と書いてありました。

 

この文章の

「病気や怪我が良くなる」

がわからなかったので、更にネットで意味を調べてみました。

 

そしたら、

「治癒」

と書いていました。

 

またまたよくわからないので、

「治癒」を調べてみると

「病気や怪我が“治る”こと」

と書いてました。

 

( ̄O ̄;)

 

ぐるっと回って振り出しに戻る、、、笑

 

 

どんどん迷宮入りしていくので、

次は

「私、治りましたか?」

と聞いて来られたクライアントさんに

「“治る”ってどういう状態だと思います?」

と聞いてみました。

 

そしたら、

「症状がなくなった状態」

と答えられました。

 

確かに、

「肌荒れの症状がなくなった。」

「捻挫の痛みがなくなった。」

「難聴が聞こえるようになった。」

「頭痛がなくなった。」

とかってわかりやすい気がします。

 

でも、これって

「症状がなくなった」

だけで

「病気や怪我が良くなって、元の健康な状態に戻ること」

という意味の

“治る”とは違うと思うんです。

 

 

というのも、

カラダが生まれてから死ぬまで

「完全に同じ存在」

なんだとしたら、それもわかります。

 

でも、実際は先程挙げた

肌も、骨も、耳も、頭蓋も、

カラダはどこもかしこも同じでも、

不変な訳でもなく、

 

ずーっと新陳代謝を繰り返し、

細胞を作っては壊し、作っては壊しを繰り返し、

 

大きな循環の中で、

 

絶えず新しく作り替えられている。

 

つまり、

「元の健康な状態に戻ること」

なんか不可能で、

 

今、この瞬間も

“カラダは変化をし続けている”

が実際のところだと思います。

 

だから、

症状がある=特別な何かが起きている

症状が消える=特別な何かが終わって通常運転に戻った=治った

という訳ではなく、

 

シンプルに

症状がある=症状を出した方が良い状態

症状が消える=症状を出さなくても良い状態

ってだけで

 

カラダの通常運転はずーっと全体の中でバランスが取られながら変化してるだけ

なんだと思います。

 

 

となると、

“治る”っていうのは

カラダが起こす状態の一部分を切り取って、

人間が名前を付けただけなのでは?

と思ってしまいます。

 

個人的には“治る”とか“症状がない状態”を求めるのって結構しんどいです。

 

というのも、

カラダがそもそも変化を続ける不安定なものなら

状態によって症状は必要なだけ出るでしょうし、

 

逆に言うと、

“治る”とか“症状がない状態”を求めて

 

悩んで、

知識を蓄えて、

対策をして

みたいなことを繰り返し、

 

それでも結果が出なかったら、

また違うことを次から次に試して、

 

万が一、症状が出なくなったとしても、

それが未来永劫続くとは限らないので、

 

それを継続するために

 

ずーっとビクビクしながら過ごす

 

なんてことに僕ならなっちゃいます。

 

これはちょっと生きづらい笑

 

 

それなら、カラダはそもそも変化するって前提で、

 

症状も出る時は出る

というスタンスで

 

カラダのベースを整えることはするけど、

 

後は起きることにただ身をゆだねる

くらいのスタンスが心地よいなーと個人的には思います。

 

「“治る”って何だろう?」

という疑問から、

もしかして、誤解なんじゃないか?

と勝手に妄想した結果

 

どうせわからないなら、

四の五の言わず、

僕はカラダのベースを整えるサポートに専念しよういう謎の決心が芽生え、

こんなことを書かせていただきました。

 

(最後とカバー写真は好感度が上がる写真にしました。)

 

尚、“治る”に関しては先天的なトラブルと所謂“後遺症”は違うベクトルだと思っておりますので、

ここには必ずしも当てはまらないことだけご了承いただければと思います。

 

そこに関してもまた気が向いた時に書かせていただきます。

 

毎度のことながら長文・乱文にも関わらず読んでいただきありがとうございます。

 

中壽賀宣行