人の流れが滞ろうと四季は移り変わっていく

うちに引きこもっている間にも外気温は日に日に増している

日中は網戸で過ごす時間が増えてきたなとふと感じる



初夏と言えば野菜が美味い季節だ



きゅうり、ナス、トマト、ピーマン、とうもろこし


果たして子ども頃に夏野菜にこんなにも歓喜しただろうか


夕飯のカレーが夏野菜カレーだった時の一食損したきもち





瑞々しい緑も、燃える様な赤も、目に嬉しい黄色も


あの頃の自分には夕飯の食卓に上るのは疎ましかった



それが今や季節を感じ

旬を喜び


夏野菜をありがたがる



これは大人になったのか、


それとも通り越しておっさんになってしまったのか


今年も初夏もありがたく実家の畑で採れた絹さやを大量にいただく




好きな野菜をあげろと言われたらとんと出てこない野菜

「絹さやとこんにゃくの金平風」



なんでちらし寿司の上であんなにも主張していたのか


「絹さやと牛肉のオイスター炒め」


主役になれなくてもその食感と風味で存在感を放っていた


「絹さやとスイートコーンのペペロンチーノ」




網戸から吹き込む風を頬に感じて、夏の日差しの前に訪れる梅雨の雨を思う。