中学生の時に先輩のバンドを見て憧れた。
高校に入学して初めてギターに触れた。
文化祭で演奏するためにバンドを組んで、歌を歌った。
ステージに立って大勢の人の前で歌ったのはあれが最初。
その後ベースが脱退したからと半ば強制的にバンドへ加入。
校外でのライブはそのバンドが初めて。
それからというもののどんどん音楽が好きになっていった。
もっとたくさんの人に音楽を届けたいと思った。
何度か脱退、休止、解散を経て2014年3月ソライロブランケット結成。
そして2016年3月人生初のワンマンライブ。
みんなは気づいていたかな。
ステージにベースが2本置いてあったことを。
実はそのうち1本は僕のベース。
蜂谷が前日に「サブで置いておきたいので貸してください」と言ってくれたから。
なんだか僕がベースを弾いていた時も含めてのソライロブランケットの集大成と言えている気がして凄く嬉しかった。
僕がやってきたことは無駄ではなかったんだなあって。
胸をはってキーボードを弾こうと思った。
SEが流れて、幕が上がる。
少しずつ上がる幕と、声。
演奏が始まり、顔を上げる。
そこには見たこともない素敵な景色が広がっていた。
そこからはもう無我夢中であっという間に時間が過ぎていった。
目の前に広がる笑顔を見て終始僕も笑顔だった。
でも終盤、気持ちが溢れてしまった。
「生きててよかった」と叫ぶたくさんの声。
一度死の淵を見たことで、その想いは、感情は、人一倍強いから。
辛いことや苦しいことだらけのこの世界。
僕もメンタルが強くはないし辛いなあ、苦しいなあ、って思うことはたくさんある。
それでもそんな世界でも「生きててよかった」ってやっぱり思う。
それはバンドメンバーがいてくれるから。
みんながいてくれるから。
音楽があるから。
きっと目に見えていないだけで、見落としているだけで、自分が生きている理由や生きててよかったって思えることはきっと誰にでもあるはずだよ。
ここまでくるのに本当に色々なことがあった。
辛くて、苦しくて、考えて考えてを繰り返して。
だからあの景色を見た時に気持ちが溢れてしまったんだと思う。
そして新曲「日和」
本当に大事なみんなの顔をみて、伝えきれない大切な想いを届けたくて。
伝わってくれていたかな。
届いていたかな。
応援してくれている、支えてくれているみんなのことを考えてはまた、気持ちが溢れてしまった。
なんだか歳を重ねるごとにどんどん涙もろくなってきたなあ。
12月のレコ発の手売りチケット100枚完売、今回のワンマンライブソールドアウト。
無謀だと思っていたことをその都度越えてきた。
これからもっとそう思える目標が出てくるだろうと思う。
それでも僕は、僕たちは越えていきたい。
みんなと一緒に素敵な景色を見たい。
きっとそこまで連れて行くよ。
だから待っていてほしい。
もっともっと輝けるようになるから。
みんなでその場所まで行こう。
まずはワンマンライブを終えてやっとスタート地点。
本当にありがとう。そしてこれからもよろしくね。