『bare』のこと | ガランリンの脇台詞 *わきぜりふ*

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伽藍琳(ガランリン)のブログ

今年の春の終わり頃だったでしょうか、2012年3月の、震災からちょうど一年目の311が千秋楽だった『スペリング・ビー』で制作を取り仕切ってくれていた新進プロデューサー鎌野美由紀ちゃんから、一本の電話をもらいました。オフブロードウェイ作品の『bare』を日本初上演したい!それに際して、主人公のお母さん役で出てほしい、ということで、企画書と音楽資料を送ってもらったのですが、Openingの楽曲にまず心奪われた。ロックミュージカルだと聞いていたのに、なんてあたたかく美しい積みのハーモニーなの!教会音楽かと思いきや曲の途中で一気にリズムとグルーヴを帯び、私の大好きなNEXT TO NORMALを髣髴とさせる、心の襞を掴むような高揚感的展開になり、グッと音数が減って取り残される一筋のメロディがまた琴線に触れ、、、というような具合で、ロックミュージカルと伽藍は一番似つかわしくない組み合わせなのに、すっかり虜になってしまいました。  主人公のお母さんクレアの歌もロックなのか…!? 私に歌えるのか!? とドキドキしながら聴いてみると、クレアの歌はロックではなかった(ホッ。笑)同性愛者の息子ピーターとの緊迫したやりとり、日本語がどう付いてくるのか、楽しみに待っているところです。

『スペリング~』の時も中心スタッフみんな20代なのにスゴイ!と心から尊敬したけれど、今回も、B'wayから上演権を買ってくるところから始まって、訳詞も演出も音楽監督も、そしてキャストの顔ぶれも、20代~30代前半の今ミュージカル界にグングン頭角を現してきている若い素敵な才能ばかりで、彼らから刺激をもらえるチャンス、とても楽しみなのです。

演出は『イーストウィックの魔女たち』初演で共演した原田優一くん。演出家としての彼とご一緒するのは初めてで、とても新鮮!キャストはほぼみんな高校生役で、私を含む3人が大人役ですが、その一人シスター・シャンテル役が20年ぶりの共演となるヒカリ(小野妃香里さん)に決まったと知って、再会が楽しみでたまらない^^22,3歳の頃、ヒカリと、今はフォトグラファーとして活躍している一児の母マリコ(米田麻理子さん)と3人で、若気の至りでベニサン・ ピットの支配人に掛け合いプロデュースしたストレートプレイ『刹那の心』が私の原点のようなものでもあるので、歴史は巡るんだなぁと感慨にふける秋でもあります。

私の周りが大きく動き出した今年、このタイミングで戴いた『bare』のお話。   来年からしばらく腰を据えて後進の指導の仕事に就くことになるので、一日だけのライブやコンサートならまだしも、ミュージカル作品にガッツリ出演できる時間的余裕は当分ないだろうとの想いもあり、これが最後、というつもりで取り組みます『bare』、ぜひ沢山の方々に観ていただきたく思っています。

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『bare』公演詳細&チケットのお申込

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