ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古 | ガランリンの脇台詞 *わきぜりふ*

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伽藍琳(ガランリン)のブログ

私が観に行った時はまだ客席の前方半分は空席だったけれど、今はほぼ満席だそうですね。ミュージカルをやっている人は特に、ぜひ体感してほしいなと思う86分でした。

「芝居とは、普通を演じることだ。演技は判断やコメントを加える作業とは違う。常に自分自身の中でリアリティを追究する作業なんだ。この真実に向き合う勇気なしでは演技のレベルは向上しない。体の各部分が一つの目的に向かう「自由さ」が重要だ。」

映画のフライヤーにも書かれている言葉ですが、演出席側で毎日お稽古を観ていると、そのことがとても良く分かります。自分が演っている時には、頭で分かっ ていてもなかなか体現できないんですよね。でも、分かっていてできないのと、分かっていないのとでは大きく違う。次に彼の作品が来日する時には、必ずナマ の舞台を観たいと思っています。

http://www.peterbrook.jp/


以下、9月に観た時にFacebookに書いた感想です。

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『ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古』、観られて本当に良かった!私達演劇人が基本に立ち返りたい時に必ず指針になる、とても大切な事柄を、非常にシンプルな言葉で届けてくれました。

このところ、モノ(舞台)創りに対する価値観がおそらくそもそも違うんだろうな…と思わざるを得ない現場に遭遇して、凹んだり哀しくなったりすることが多かったのだけれど、ピーター・ブルックの言葉の一つ一つが心のモヤモヤを少しずつ晴らしてくれて、まさに、1まで戻ってまた始めるための心の洗濯をしてもらった感じ。。。観ながら、気づけば安堵感で目尻に涙が滲んでいる瞬間もありました。

かと思えば、やってはいけない方向へ陥ってしまった俳優の演技が、自分の事のようで、私もきっと同じようにやって(陥って)しまうに違いない!と、自分自身の嫌な部分がスクリーンいっぱいに映し出されたような痛い気持ちにもなったり…^^;

静か~に観ていたけれど、何だか心の中は忙しく色々動いていました。 最後のエクササイズでの参加者達の表情は本当に魅力的で、印象的でした。とにかく、観て良かった。