「映像」に関わる、ということ。「プロパガンダ」を怖れるという視点。その2 | オッサン君の映画DEぼーん!

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その昔、「自主映画の神様」
(と言えば、「グロリア」のジョン・カサベテス、そしてこの)
スタンリーキューブリックは、
「ある映画(というより映像、というべきか)」を撮った。

それは、最近になってほぼ公式にされたわけだが、
まだまだ一般に明らかにされているわけではない。

一時話題になった、「月面着陸捏造説」。
アポロは月には行っていない、という「あれ」である。
この真偽については、もちろん私如きに知る由もないわけだから、
ここから先はあくまで「推測」に過ぎない、
しかし恐らくこの「噂」の半分は事実であり、
キューブリックに関しては本人が語っているので事実だろう。

彼は明確に「当局に依頼されて捏造映像の製作に関わった」と述べている。
その理由は、当時の冷戦下でソ連との宇宙開発競争の中、
どうしても予算の逼迫を抑えてでもその競争で「一歩先」を行く必要があった、
というのである。

そこで浮かんできた戦略が「スタジオでの捏造」である。
そして白羽の矢が立ったのがまさしく天才・キューブリックだったわけだ。

ただだからと言って
「月に人類は降りてない」とまで言うのはあまりにも見識が低いというべきで、
むしろ現実には「そんなの無理無理」ってフリをして、
実は「月面の裏側」にもとっくに行き、
基地のひとつでも作っているのではないか、と個人的には思っている。

話が逸れたが、
このようにキューブリックは、公的機関の「プロパガンダ」を引き受けて見せた。
かつて日本でも、第二次大戦中に映画監督は「戦意高揚映画」という名目で映画を撮っている。クロサワですら「美しき日曜日」などはそうであるらしいし、
「映像」がプロパガンダの道具にされる危険というのは、
常に「セット」になっている。

このことは前回も少し触れたけれど、
そういうことを意識しないのは受け手や素人だけのことで、
少なくとも発信する側の作り手は常にそのことを意識しているべきである。

そもそもハリウッドはその「出生」から既にプロパガンダ目的だったと言われている。
つまり映画とは、プロパガンダの性格と共に進化し発展して来たわけだ。
まあしかしそんなことを言い出せばメディアは全てそうであったことは
今や陰謀論を待つまでもなく自明のことではある。

ロイターもAP通信もCNNもそうだし、
そもそも「広告」は全てそうである。
だから電通には「黒い」噂がネット上では当たり前に飛び交っているし、
それらはほとんど「噂」なんかではなくこれまた「事実」である。

古今東西、政治家や時の政治権力が映画やメディアを民衆の人心掌握に利用してきたことも紛れもない事実だし、
最近陰謀論で言われているような心理操作の作為が紛れ込ませてあっても何の不思議もない。

サブリミナル手法というのも今ではよく知られた意識下操作の技術だが、
個人的にはその効用に疑問を持っている。
もちろん「劇的な」効果を狙っているのではないだろうが、
長期に亘って意識下に埋め込まれて行くことで
「逃れられない」麻薬的効果を生む、というものだ。

私個人は、その「効果」によって人が突然「反日」になるとも思わないし
「暴力的になる」とも思わない。
しかし、そういう「意図」を持って「埋め込む」という行為自体、
そしてそれが「現実に為されている」という「事実」自体が非常に気持ち悪いと思う。

そしておおよそその「意図」は
何らかの「私欲」もしくは「悪意」によって行なわれているのだから、
その「意図」は明白にすべきだと思っている。

例えばパフュームやきゃりーなどの「洗脳」的サブリミナルは一部で有名だが、
逆回転で聴こえるという「悪意」の意識下操作手法は、
もう「科学的」な技術論ではなく、「魔術」の次元のものだ。

この「技法」自体、クロウリーという黒魔術師が作ったものだ。
その「効果」如何ではなく、
そんなものを実際に大衆芸能文化に「潜ませる」意図。
不気味だとは思わないか。

丁度この度、かの中国当局が中国国内で流れる「反日ドラマ」に対して
政府として規制することを発表した。
あまりにも現実とかけ離れ過ぎて、
さすがの中国国民ですら「恥かしく」なってきたそうだ。

この国などは国挙げてこんな技法とっくに奨励していたのかも知れないはずだが。